著者加藤廣は今年(2018)4月に逝去した。金融証券業界から経営コンサルタントに転じ、70歳代半ばになって、『信長の棺』で文壇にデビューするという異色な作家だった。特異な視点から切り込んだ時代小説で楽しませてくれている。まだ読み残している本がある。この作家にももう少し書き継いで欲しかった。また一人、愛読作家が身罷ってしまった。合掌。 タイトルに惹かれて読んだのだが、後で奥書を見て、この小説が『神君家康の密書』の続編であり、著者の遺作になることを遅まきながら知った。 編集後記によれば、「小説新潮」の2017年8月号~9月号、2018年1月号~4月号に断続的に連載されたと記されている。まさに没する…