【目次】 「賊軍」から山県も認める首相へ 多元的体制の基底にあった「大衆」の登場 原敬-「平民宰相」の虚像と実像 (中公新書, 2660) 作者:清水 唯一朗 中央公論新社 Amazon 真実の原敬 維新を超えた宰相 (講談社現代新書) 作者:伊藤之雄 講談社 Amazon 「賊軍」から山県も認める首相へ どちらも「初の平民宰相」などとして名高い原敬の評伝です。 「賊軍」となった盛岡藩に生まれ、新聞記者、外務省などでの(高級)官僚などのキャリアを経て政友会に身を投じた原。その政友会内でも最初から人望があったわけではもちろんなく、いわゆる「党人派」との関係や世論の批判になんとか対処しながら総裁・…