作家、インディペンデントキュレーター。1962年7月14日生まれ。 mahaの名でケータイ小説も執筆している。 関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒。 伊藤忠商事株式会社、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て独立。「カフーを待ちわびて」で第一回日本ラブストーリー大賞受賞。 2012年、「楽園のカンヴァス」で第25回山本周五郎賞受賞。第147回直木賞候補になっている。
楽園のカンヴァス
カフーを待ちわびて (宝島社文庫)
原田マハ公式ウェブサイト マハの展示室
原田マハさんの「キネマの神様~ディレクターズ・カット~」を読みました。涙なみだでした。コロナ禍であったればこそ、原田マハさんは再度執筆されたんだと・・。 ■映画 お父さんに映画館を連れていってもらった、子供の映画じゃなくて大人の映画を観 せてもらった。それが嬉しくて仕方がなかった。 それから歩は折々にゴウに連れられて映画館へ出かけていった。ロマンス、冒険、 サスペンス、ホラー、何でも観た。ちょっと際どいシーンがある映画でも、ゴウは平 気で娘を納得した。少女の歩は胸をドキドキさせたものだが、大人になってから、あ あいうのがよかったんだとつくづく思う。清濁あるのが人生で、ままならないのが人 間だ。…
「ワぁ、ゴッホになるッ!」1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。しかし、絵を教えてくれる師もおらず、画材を買うお金もなく、弱視のせいでモデルの身体の線を捉えられない棟方は、展覧会に出品するも落選し続ける日々。そんな彼が辿り着いたのが木版画だった。彼の「板画」は革命の引き金となり、世界を変えていくーー。墨を磨り支え続けた妻チヤの目線から、日本が誇るアーティスト棟方志功を描く。感涙のアート小説。 原田マハ著 amzn.to 棟方志功って仏像の版画が美術の教科書に載ってたな。 そのくらいの知識しか持ち合わせず読みました。 読んでみたら芸術家としても熱い人で、何より超愛妻家!…
原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」を読みました。前WBC監督の栗山英樹さんの本に紹介されていたので、思わず読んでしまいましたが、熱い言葉で、涙なみだでした。心にささった文章を少しだけ紹介したいとおもいます。 ■スピーチライター スピーチライターは、自分がスピーチをするわけじゃないから、スピーチをする人 (つまり依頼主)の話を徹底的に聞かなければならない。その人の声の調子、話し 方、話す速度など、身体的な印象をまずつかむ。同時に、何を考えているのか、どん なことを訴えたいのか、目指しているものは何か、その人の哲学、生き方、ポリシー を共有する。著名な政治家や企業のCEOのスピーチライターは、…
今回は原田マハさんの『異邦人』を紹介します。 第6回京都本大賞を受賞した作品です。 ドラマ化もされているそうです。 帯の「美しさ」は、これほどまでに人を狂わすのか。という言葉に惹かれて積読していました。 久々のマハさん、わくわくです! 目次 あらすじ 感想 最後に あらすじ 2011年の震災の影響で起きた原発事故の被害から逃れるために、妊娠中だった菜穂は京都へ一時避難することになった。 そこで無名の作家の作品に魅了される。 徐々に深刻化していく家族や夫との軋轢、そして血縁の真実、作品への情熱、京都という美の都への執着。 芸術を愛し、芸術に狂わされる、甘美な美術小説。 感想 絵という芸術に対する…
久しぶりにずっしり重たい新書版。夫の積ん読棚から拝借して。 「リボルバー」 原田マハ 著 Amazon.co.jp 幼い頃からゴッホやゴーギャンに魅せられていた高遠冴は、パリで美術史の博士号を取得した後、現地の小さなオークション会社CDCに勤務し、将来的にはゴッホとゴーギャンについての博士論文を発表を予定している。ある日冴の元にサラと名乗る得体の知れない女性が現れ、一丁のリボルバーを「ゴッホが自殺時に使用したもの」と提示し、競売を申し込む。その真偽を突き止めるべく調査するうちに、冴はある仮説に辿り着く。 ゴッホの自殺をめぐるミステリー小説。そもそもゴッホの死については不審な点が多く、「他殺説」…
人生うまくやろうなんて、利口ぶった考えは、誰でも考えることで、それは大変卑しい根性だと思う。繰り返して言う。世の中うまくやろうとすると、結局、人の思惑に従い、社会のベルトコンベアーの上に乗せられてしまう。一応世間体もよく、うまくはいくかもしれないが、ほんとうに生きているのではない。流されたままで生きているにすぎない。 岡本太郎『自分の中に毒を持て』 a.r10.to できるだけ苦労を減らそう、楽に生きようと考えるのが人間。楽な生き方とは、何も考えず、何もせず、周りと同じようにやり過ごすこと。しかしそんな生き方は自分を生きていると言えるだろうか。 易きに流れず、自分を貫く。苦労や困難と闘うことこ…
腰痛(ギックリ腰という奴みたいです)で室内でも匍匐前進移動しています。あぁ辛い…しかし腰以外は元気なので、寝床で本とアマプラとDuolingoだけが友達。こちらは久しぶりの図書館で借りた文庫本。返却遅れるなぁ… 「スイートホーム」 原田マハ 著 Amazon.co.jp 阪急沿線山手の住宅地。元宝塚のホテルでパディシエをしていた父親が自宅を改造して作った小さな洋菓子店「スイートホーム」。静かで寡黙だが丁寧な仕事と対応の父親、自称「看板娘」の母親、引っ込み思案だが優しい長女、明るく物怖じしない性格の次女の家族四人がいる香田家が営むスイートホームは、「スイホ」の愛称で街でも評判の洋菓子店。色とりど…
アートフィクション小説 たゆたえども沈まず 原田マハ 19世紀後半 パリの美術界 いわずと知れた 画家 ゴッホ 当時、無名だった頃のゴッホと 日本人画商達のおはなし フィクションだが 事実に即した部分もあって こっちがホントじゃない?なんて 思えてくる たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫) [ 原田 マハ ] 価格:825円(2024/2/7 09:16時点)感想(11件) パリには行ったことはない 当然、テレビや写真でみる風景しか しらないんだけど 読む文字の後ろに ぼんやりと浮かびあがるように街並みを感じる 日本人としての誇り 画家としての誇り 家族の存在 大切にしたいものとは? 心が砕けそ…
アート小説を代表する名著「楽園のカンヴァス」(原田マハ 著) ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンと日本人研究者の早川織絵がスイス バーゼルの大邸宅に招かれる。 ミッションは、巨匠ルソーが楽園を描いた『夢をみた』の真贋判定でリミットは7日間。 アンリ・ルソー ルソーとピカソ、ふたりの天才がカンヴァスに籠めたた想いを紐解く美術ミステリーだ。 400ページ以上の長編大作でありながら心躍る壮大で綿密なストーリーに引き込まれ一気に読破した。 そして、ラストの大どんでん返し!原田マハ ワールド全開の名著だ。 これぞ 原田マハ ワールド 読み終わった後でも極上のワインを飲んだ後のような長…
「言葉術、をもっと磨きたい。」 そう思わせてくれた、今でも大切にしている本があります。 原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」です。 OLの二ノ宮こと葉が、伝説のスピーチライターである久遠久美(くおんくみ)と出会い、弟子入りして成長していく、胸が熱くなるような小説。 普段使っている”言葉”について深く考えさせられるような一冊になっています。 この「本日は、お日柄もよく」の中で、最も印象に残っているのが以下のフレーズです。 言葉っていうのは、魔物だ。人を傷つけも、励ましもする。本やネットを目で追うよりも、話せばなおさらのこと、生きた力をみなぎらせる。この魔物をどう操るか。 それは話す人次第なのだ…
角川文庫の夏の文庫フェアの小冊子「カドブン2022夏」で紹介されていた本の一覧。 表紙は「すずめの戸締まり」。試し読みが8ページ付いています。
二日目。 どこで働こうとしているかは、4月1日に書きたいと思っています。 今日も昨日と同じ電車に乗る。 違うのは、今日はいい天気で、珈琲でも飲もうと、ちょっと寄り道。 「板上に咲く」(原田マハ著・幻冬舎)を読み終えてしまった。 読み終えたくなくて、少しずつ読んでいたのだけど、読み終えてしまった。 本の装丁といい、内容といい、素晴らしかった。是非、読んでみてください。 今日は、昨日より10分早く、18:30に退勤。 小走りに行きつけのレコード屋へ。 のんびり時間を過ごしたかったので、選んだレコードはこれ。 この頃のアールクルーのアルバムに外れなし。 で、佐藤正寿先生から御恵送いただいた本を読み始…
audiobook.jpは、どんな小説が聴けるの? ゴリ部長わかりました。これまでオーディオブックを800時間以上聴いてきた僕ゴリ部長が、audiobook.jpでおすすめの小説を10選を厳選して紹介するよ。 それでは早速いってみましょう! audiobook.jpでおすすめの小説10選 流浪の月 神様からひと言 硝子の塔の殺人 たゆたえども沈まず ST 警視庁科学特捜班 崩れる脳を抱きしめて invert 城塚翡翠倒叙集 SPY×FAMILY 家族の肖像 コーヒーが冷めないうちに 上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え まとめ audiobook.jpでおすすめの小説10選 audiob…
木曜日。11:50「ぽかぽか」トークに堤真一&野間口徹。「徹子の部屋」に岡本健一&岡本圭人父子。 夕方5:05-5:20 テレビ東京『ロードtoショーダンス』←最終回 “ショーダンスの大会を目指す3組のチャレンジャーを応援します。” 【出演】高橋みなみ 山本英美 【ナレーション】土屋神葉 夜7:00-9:00 日テレ『突破ファイル[字]昼休みに教室爆発!?交番ミステリー▼間宮祥太朗&草薙が強盗団と頭脳戦』[TVer] “バイト草薙に間宮祥太朗&田中樹が参戦! 喫茶店に凶器を持った強盗団が乱入…丸腰の人質同士がドラマさながらの頭脳戦で撃退を画策する ▼鈴木福が熱演!海上保安庁SP 鈴木福が海猿に…
2024年も3ヶ月が終わろうとしている中、こちらのトピックスです。 なんだかんだ他に優先して書きたいことがあり今頃になってしまいました^^; 2023年の読書目標としていたのが年間30冊。 上半期16冊、下半期10冊、合計26冊で目標到達なりませんでした...;; 7月~10月にかけて、休日に精を出していた夏野菜のお世話の疲れがたたったなぁ(言い訳)。 少ない冊数ですが読書記録として残しておきたいと思います! 2023年下半期に読んだ本 読んでよかった!2冊を紹介 最後の秘境 東京藝大-天才たちのカオスな日常-/二宮敬人 DIE WITH ZERO/ビル・バーキンス おまけ:2023年メルカリ…
⭐「ぼっこちゃん」星 新一 P330~「わたしが異常で、ほかの議員や公務員たちは、みな正気だとおっしゃるのですか」~ 星 新一さんのショートショート「なぞの青年」の中のセリフ。国の税金を使い込んでしまった青年。その使いみちが... 作品発表当時も、主人公が精神異常で病院送りにされてしまうという、笑えないオチなのだけど、裏金問題に揺れる今読み返すと、深刻度はその比ではない。 数年後、数十年後、この短編はどのような位置付けになっているだろうか。果たして 「これは単なるブラックジョーク ですから」 と、笑い飛ばせるか。⭐「本日は、お日柄もよく」原田マハ P269~「え?そりゃあ、なんたって『いってら…
youtube『遅咲き偉人伝』の「東山魁夷」篇をリリース。 遅咲き偉人伝39 東山 魁夷 (youtube.com) 東山魁夷「時が過ぎ去って行くのでは無く、私達が過ぎ去っていくのである。」 文章になっている言葉からもこの絵描きの豊富な教養を知ることができる。平生からの信条は「生かされている」であり、この風景画家は天の声に従って日本の風景を生涯にわたって描き続けた。 評価され無い時代も長く、途中で兵隊にとられたりして画家として世に出るのはずいぶんと遅かったとのことだ。長い準備期間を経て本製作に入ったようなものだと述懐しているが、人生という大きな舞台で大ぶりの絵を描くには、準備期間が大切というこ…
ハグとナガラ 原田 マハ 【あらすじ】 大学時代、親友だったハグとナガラ。 お互い忙しく働き疎遠になっていたが、恋も仕事も失って絶望していたハグにナガラからメールが届く。 「一緒に旅に出よう」「人生を、もっと足掻こう」と。 それから季節ごとに二人旅に出て四十路になり五十代も始まり…。 お互いの母親が病気で倒れたり、認知症になったり、仕事環境も変わったりでなかなか二人旅に出られない事情が増えていく。 自分らしく人生の寄り道を楽しむために二人は旅に出る。 心に灯りがともる温かな旅物語
中之島美術館で開催中の「モネ 連作の情景」展と「没後50年 福田平八郎」展をはしごしてきました。モネは人気で人が多かったですが、展示作品は全部モネという豪華な展覧会でした。 ウォータールー橋
大阪はめったに行けないので、今回もモネ展などの美術館巡りや欲しかったお菓子をゲットしてきました。たまたまフランスフェアも見かけたので、そちらにも足を運んできました。 大阪でモネ展など美術館巡りやクルミっこ限定品を買ってきました
新聞の書籍広告の「原田マハ3年ぶり長編アート小説がついに単行本に!」という文字が飛び込んできた。 そしてネット検索した書籍説明には、──「ワぁ、ゴッホになるッ!」1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。しかし、絵を教えてくれる師もおらず、画材を買うお金もなく、弱視のせいでモデルの身体の線を捉えられない棟方は、展覧会に出品するも落選し続ける日々。そんな彼が辿り着いたのが木版画だった。彼の「板画」は革命の引き金となり、世界を変えていくーー。墨を磨り支え続けた妻チヤの目線から、日本が誇るアーティスト棟方志功を描く。──と、書かれている。 原田マハさんは、自身がキュレーターやカ…
私はシマーネ農業王国という地に住んでいます。近隣の大きな町は出雲市なのですが、出雲市駅前の商店街に「句読点」という本屋さんがあります。 ↓ツイッター https://twitter.com/books_qutoten ↓インスタグラム https://www.instagram.com/books_qutoten www.mishimaga.com 人文系の新刊と古本を扱う、とても雰囲気の良い書店です。私は、句読点がこの商店街に店舗を構えたはじめの頃から通うようになりました。もう数年になりますね。 人文学…つまり文学、歴史、哲学、文化人類学、美術、暮らし、などなど…といった良書を取り扱っていま…
<レビュー> 温かい。とにかくじんわりと温かいもので心が満たされた。棟方志功というと、白黒のイメージだったけど、改めて作品の数々を目にしてみるとカラフルなものもあって、こんなにも可愛らしい作品があったのだと知る。子供の頃から弱視ながら絵を描く事がとにかく好きで、ゴッホのひまわりに深く感銘を受けてからそこに向かう情熱とエネルギーが半端ない!妻となったチヤとの縁も棟方のただならぬ才能を見出してくれた民藝に深く関わる人たちとの縁も、あの情熱が引き寄せたのだろう。健気で芯のあるチヤと棟方の深い深い心の繋がりに胸を打つ。 青森の鍛冶屋に生まれた青年が、世界の版画家MUNAKATAになるまで。 ゴッホ「ひ…