// 福島県北部の浜通りに、「松川浦」という景勝地がある。 日本2周目の穏やかな夏の日、フラリと訪れた。 静かで浅い内海に点々と岩が浮かぶ様子に、日本の原風景を見ているような気持になり、若かりし日の僕は心からここが好きになった。 ここで僕は初めて"浦"という単語の意味を理解したと感じた。 2011年3月11日、東日本大震災。 松川浦は津波の直撃を受け、壊滅的なダメージを受ける。 11年目である2022年3月11日から遅れを取ってしまったが、今回は震災前から震災後までを追いかけた松川浦について執筆したい。 そこはマイナス7℃の氷の世界 震災、そしてガレキの山… 震災の年の夏は、まだまだ苦しい 2…