参観灯台とは、日本において常時一般見学が可能な灯台のこと。 燈光会が海上保安庁からの委託を受けて運営しており、参観にあたっては寄付金として、200円が徴収される*1。
*1:専従職員の報酬や参観者の安全を確保するための必要な施設の整備、構内外の清掃、及び、各種パンフレットの 作成、灯台資料展示室の整備、維持等々を目的として
【灯台】大王埼灯台[三重県 志摩市] 《訪問年:2015年》 三重県 志摩市にある灯台です。 日本の灯台50選に選ばれています。また、参観灯台でもあります。 志摩半島 大王崎に建っています。 突出した形であるため遠州灘と熊野灘の波を受ける形となっていて、昔から「伊勢の神崎、国崎の鎧、波切大王なけりゃよい」と船頭たちに唄われる程の難所のひとつでした。 初点灯は1927年(昭和2年)です。 古くからの難所であったのに加え、1913年(大正2年)にサンマ漁船が遭難、1918年(大正5年)には日本海軍の防護巡洋艦「音羽」が大王岩にて座礁沈没する事故が発生し灯台建設に至りました。 近年まで「燈台守」が詰…
// 伊勢エリアに「大王崎」という岬がある。 その王者の貫禄を感じさせるネーミングがカッコ良すぎて、名前の由来はなんなのか気になって調べたが、ちょっとわからなかった。 ただ、決して名前負けはしていない岬だということは知っている。 岬に建つ灯台がとても絵になるのだ。 僕ももちろんこの岬が好きで、日本一周する度に立ち寄っている。初回訪問したときはここで日の出を待ったんだけど、そのときの光景は素晴らしかったのだよ。 今回は、そんな大王崎について語ろうじゃないか。 あと、「長々とした文章を読んでいる時間はないぜ」という忙しいジャパニーズ・サラリーマンは、最後の章だけ読んでほしい。絶景ポイントはそこに書…
【灯台】安乗埼灯台[三重県 志摩市] 《訪問年:2015年》 三重県 志摩市にある灯台です。 日本の灯台50選に選ばれています。また、参観灯台でもあります。 日本では珍しい四角形をしています。 美しいリアス式海岸で風光明媚な地として知られる志摩半島の的矢湾の入り口にあたる安乗崎の突端に建っています。 江戸時代にはすでに灯明台が建てられるほどの難所でした。 初点灯は1873年(明治6年)で、現在の灯台は2代目となります。 初代は「日本の灯台の父」と呼ばれる英国人リチャード・ヘンリー・ブラントンが設計した、高さ10.6mの総ケヤキ造り八角形の木造灯台でした。 日本初の回転式のフレネル式多面閃光レン…
// 静岡県の本土の最南端は、「御前崎」である。 油断していると伊豆半島の最南端の「石廊崎」が最南端かなって思ってしまいがちだけど、僅差で御前崎なのである。 ちょっとGoogleマップを引っ張ってくるからその目でご確認いただきたい。 こんな感じで、身近な深海として有名な駿河湾の西端にあたり、かつ砂丘で有名な遠州灘の東端にあたる岬だ。 伊豆半島と比べるととんがり方が足りないのでちょっとインパクト負けしてしまっているかもしれないが、地理的にも結構大事な岬。 そんな御前崎、僕も当然何度も訪問している。 今回はその訪問記を複数回分ミックスさせながらこの岬をご紹介したい。 「静岡県最南端の岬」の碑 全国…
// 「大王崎」か「安乗崎(あのりさき)」か。 伊勢エリアを走行時、この運命の分岐を目にした方も多かろうと思う。 あなたならどちらの道を歩む? どちらもワイワイした雰囲気はあまりなく静かな岬ではあるが、知名度も景観も大王崎にやや軍配が上がるのではないかと思っている。 現に僕は、過去において圧倒的に大王崎を選択している。5対1くらいの確率でだ。 実に失礼な話だ。安乗崎だってとても貴重な灯台があるユニークな岬だというのに。僕はもっと安乗崎を愛さねばならない。 だから僕は2023年夏に改めて安乗崎を訪問し、こうして執筆するのだ。 ファーストアプローチ 登れるけど登れない灯台 夢の残滓が木立の中に 住…
// 「残波(ざんぱ)岬」。 それは沖縄本島に西海岸にちょびっと突き出た岬の名前である。 ちょびっとではあるけれども、なかなかに荒々しくてインパクトのある岬なのである。 同名の泡盛もある。 沖縄県内はもちろん、首都圏の大衆居酒屋であっても泡盛のメニューがある店は大体"残波"を取り扱っているのではないかというほどのポピュラーっぷりである。 泡盛の残波 まだお酒の知識も乏しい若さ全開の頃、僕は沖縄本島でわざわざ残波を買ったこともあったな。比較的安価でお求め安かったしな。 そんで旅人宿のオーナーさんに「泡盛あるので飲みましょう!」みたいに嬉々として渡したけど、反応はイマイチだったな。 今となってはわ…
// 「岬に灯台が建っている絵を描きなさい」と、もしあなたが言われたら、どんな絵を描くであろうか? それは、もう決まっているのだ。 「人類みんな祖先一緒なんじゃねーの?」ってくらいに、きっとみんな同じ絵を描くのだ。 まぁうまい下手の程度の差こそあれ、大体こんな絵になるんじゃなかろうか。 しかしだ! こんな岬と灯台はいったいどこにある? そもそもこの構図を見ているあなたはどこにいるんだ? 海なのか?じゃあ船に乗っているのか?? …そんな"岬のお手本"のような地は実在する。 全国数100の岬を巡って来た僕であるが、船に乗らずに、そして決死の思いもせずに気楽にこの景色を眺められる岬は、パッと思い付く…
// 茨城県と千葉県との県境、利根川の河口近くにあり、太平洋にググッと鋭く突き出すのが「犬吠埼」だ。 そのインパクトはなかなかのものなので、この犬吠埼が本州の本土で最東端だと勘違いしてしまう人もチラホラいて、そういう勘違いしてしまったコメントを注意するためにSNSを巡回する人もいたりするくらいで、もうなんだかよくわかん。 とりあえず愉快な気持ちになってきた。 drive-ns.hatenablog.com 確かに、本州本土の最東端は岩手県の「トドヶ崎」なのだ。 僕が狂おしいほどに好きな岬だ。 しかし日本地図で見て、本州の東側に出っ張る綺麗な形の岬といえば、犬吠埼だ。 さぁ、今宵は犬吠埼について…
// 2023年現在、日本国内には参観灯台(一般人が登れる灯台)が16基ある。 その最南端が宮古島の最東南端である「東平安名崎(ひがしへんなざき)」に建つ平安名埼灯台だ。 国内全ての参観灯台を見て来た僕が、その最後となる2023年春に辿り着いたのがこの平安名埼灯台であった。 東平安名崎公園に入る1 さぁさぁさぁ! もう敷地内に入ったようだぜ!宮古島の突端はもう目の前のはずだ! 数時間前はやや曇り空だった宮古島、今はそれなりに晴れ渡ってきた。 これは良い!いい風吹いてるぞ、我が人生!! 東平安名崎公園に入る2 道の彼方に平安名埼灯台が見えてきた! あれが島の東南の終着地点! 珊瑚礁の海にニョロッ…
// 房総半島最南端、つまりは島を除く関東地方の最南端の地が「野島崎」である。 そこがどんなところなのかというと、いい感じの灯台のある岬なのだ。 もともと端っこの岬が好きな僕は、もちろんこの岬も好きである。 大好きすぎて日本1周目の頃から何度も行っている。 それでは今宵は、この岬の歴史と共に、何度か実際に訪問したときの写真をご紹介したいと思う。 どことなく南国を感じた過去 ジャングルを堪能する初夏のある日 朝日と夕陽の見えるラブベンチ 全国で16基のみの登れる灯台へ 住所・スポット情報 どことなく南国を感じた過去 その岬のロケーションは、どことなく南国だと僕は感じている。 関東の本土で最も南で…
299-4503 いすみ市岬町和泉2650 大東崎灯台 → その一 → 太東海浜植物群落 〜太東埼灯台下〜 【前の記事】 ⇩ ⇩ ⇩ さて、うおたみの食後、 道の駅オライはすぬまで、 お土産を購入してから、 九十九里海岸沿いを南下しまして、 大東崎灯台にやって来ました。 所謂、「のぼれる灯台」、 "参観灯台"ではありませんが、 チーバくんのミドルヒップの、 丘の上にあることから、 とても景観の良い立地にあります。 前回は6年7ヶ月前に、 ロードバイクで丘を上ったので、 オートバイは楽ちんで鼻歌交じり。 やっぱり景色が最高だなぁ。 前回6年7ヶ月前は、真夏で、 草が深く茂っていたもので、 帝国海…
// "三陸海岸"って大体誰もが耳にしたことあるよね? リアス海岸で有名だ。僕も小学校の頃から社会の時間かなんかで習い、「海岸ギザギザじゃねーか!すげぇ。いつか僕も現地でギザギザを実感したい。」と思っていた。 ところでその三陸海岸はどこからどこまでを指すのかご存じだろうか? これは諸説あるのだが、青森県八戸市の鮫角(さめかど)から宮城県石巻市の万石浦までを指すのが一般的のようだ。その距離、総延長で600kmだ。 おおまかに地図で示すと以下のようになる。 鮫角は明確なスポット名ではない。 これが示すとすれば「鮫角灯台」、あるいは灯台のすぐ側にある「葦毛崎(あしげさき)」を指すこととなるそうだ。 …
青森県の灯台巡り ■1541 陸奥黒埼灯台 2021年4月15日訪門 灯台の周辺は畑なので車でも農道を通って灯台前まで行けるが道は悪い。 むつ市から向かうとサンマルモワイナリーの前を過ぎて左に入る道に入る。 畑に面していない所は藪状態。 畑の隅に建っている。 海は雑木林の向こう側で全く見えない。本当に海まで光が届いているんだろうかと心配になるほど。 黒埼と名が付く灯台は他に、陸中黒埼灯台(岩手県)、陸前黒埼灯台(宮城県)とあり、私は勝手に黒埼三兄弟と称している。兄は陸中黒埼灯台、次兄はここ、陸奥黒埼灯台かな。(個人の感想です) 建っている場所 ■1544 陸奥弁天島灯台/鯛島 未訪問😢 牛の首…
日本に16基あるという、中に入れる灯台、参観灯台。 これを全部見て回ろう、と考え始めたときには犬と別居しており、新しい娘もお迎えする前。そしてお犬様を迎えてからは、そう簡単に遠出できなくなった。 それでもなんとか年に1基は行っておきたいなぁ、とは思う。しかたがない、犬を置いていくわけにはいかず、今年は老後のためにと残しておいた近場の灯台を攻めることにした。 大田区で暮らす息子1号を途中で拾い、川崎からアクアラインで千葉へ。近くて便利。海ほたるはすっ飛ばして、一気に野島崎まで。 まずは厳島神社にお参り。 厳島神社 ここには大きなアレがあるんですが、まぁアレはアレということで。 1号とテラ氏 既に…
// こんばんは、【週末大冒険】のYAMAです。 drive-ns.hatenablog.com さて、当ブログ開始から5番目の特集である「参観灯台(登れる灯台)」の全執筆が完了したので、ここで再びコラム&エッセイのコーナーを開催しようと思います。 僕はコロナ禍でやることなかったのでヒマつぶしにこのブログを開設したのですが、実はその1年半前までは【日本走覇】という旅系のWebサイトを運営していました。 最盛期には検索エンジンで「ドライブ」と打つとTOP10に出てきたりし、ちょっとマイナーな観光スポットなどは最初に僕の記事がヒットすることも多かったので、もしかしたらあなたもかつて気付かずにアクセ…
忘岬にある忘埼灯台*1は本土最南端の灯台である。海果諸島にもいくつか灯台があるから最南端ではないのだけど、中に入って登れる灯台としては最南端にあたる。 忘岬、ずいぶん詩的な響きのするこの場所に来ると立原道造の詩を一節を引かずにはいられない。 夢は そのさきには もうゆかないなにもかも 忘れ果てようとおもひ忘れつくしたことさへ 忘れてしまつたときには 夢は 真冬の追憶のうちに凍るであらうそして 戸をあけて 寂寥のなかに星くづにてらされた道を過ぎ去るであらう (『のちのおもひに』) 日本現代詩に目覚めた男子大学生は必ず立原道造または中原中也を通り、14行のソネットに憧れる、というのはたぶん偏見だと…
おっはよ~ございま~す。 さまよい旅のじじいで~す。 梅雨明けは、やっぱり暑いです。 日差しの強さが違います。 本題に入ります。 飯岡灯台前の公園Pを出発して犬吠埼灯台のちょい手前の 長崎鼻一ノ島照射灯にやってきました ここは、初めての訪問です。 ここから波打ち際を通って照射灯までは無理なので、防波堤が延々と続いていて海岸に出れる場所があるかどうか?ですが、もう少し先へ進みます。 欲をかいて進み過ぎると路駐する場所がありません ここに車を停めて、すこし歩くと 海岸に出られる場所がありました。 海側に出てここを奥の方に進むと 照射灯に続く道がありました。 サボテンです。こんなでかいサボテンは初め…