『爆心地ランナー』を読まれた方、これから読もうとする方、ありがとうございます。ここでは収録された2作のうち、「こんなやみよののはらのなかを」の取材画像を紹介します。 「こんなやみよののはらのなかを」(略して「こんやみ」)は、震災当時双葉高校の在校生だった女性を主人公にしています。震災から聖火リレーまで、彼女が経験した10年間を通して、震災と原発事故は人の心に何を残したのかを問う作品です。 双葉高校は私の母校でもあるので、書いているといろんなことが次から次に思い出されて楽しく、同時に苦しかった。これ以上のものは当分書けないかもしれない。 P52「校庭の向こうに前田川が流れ、土手の桜並木は殺風景だ…