昔のインドの人たちは、西洋の人間のいわゆる「歴史」に対する感受性が欠落していた インドの人々は年代記、つまり過去の出来事の順序配列にまったく関心がなかった このためサンスクリットの学問では「時間の超越と文書の不在」が強調される インドでは… 知の体系について永続性を保障するのは、葉や枝に書かれた文字ではなく、唯一、口頭による継承と記憶であると正式に認められていた 文字で書き継ぐことで起こる「間違った方向(マントラの魔力が弱まることを意味する)」に行かないように グルたちは、弟子に、書かれた文字(ヴェーダ)を写すのではなく記憶させて、正確に暗唱できるようにした サンスクリットの文法家は、語られる…