映画「黒の試走車(テストカー)」(増村保造監督、1962、大映)を見る。原作は1962年に発表された梶山季之の経済小説。自動車メーカー間の熾烈な新車開発競争と、目的のためには手段を選ばない産業スパイたちの愛憎と陰謀を描いている。 企画部というのは実質スパイグループの隠れ蓑でもあるところが怖い。自社の新車(スポーツカー)の設計図が競合メーカーに漏れたのは誰の仕業か。上級幹部の七人の中にスパイがいる…などのスパイ探しのサスペンスも面白い。 ライバルの大手会社の新車の価格を探る方法も意表をついていている。会社のためには手段を択ばない暴走ぶりにも驚かされる。俳優陣では、高松英郎の鬼気迫る演技が見どころ…