吉岡海底駅は、かつて北海道松前郡福島町館崎にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)海峡線の駅である。
竜飛海底駅とともに、青函トンネル内に設置された駅の一つである。
元来、駅として使用することを想定した施設ではなく、青函トンネルの北海道側の定点(吉岡定点)として非常時の旅客避難所および保線基地、トンネルの維持に必要な各種機械類の設置を目的として計画されたものである。
開業当初から見学整理券を持った見学者以外の一般旅客の利用はできなかったうえ、非常時と係員以外、地上への出入りも不可能であった。
プラットホームの幅は、84cmと非常に狭く危険なため、見学者の乗降は先進導坑、作業坑への通路に面する扉のみで行われていた。
北海道新幹線の建設着工にともない、その工事基地とするため、2006年8月から営業休止となっており、営業列車の停車は1本もない。
海面下149.5mにあり、日本一低い位置にある鉄道駅であった。
2015年開業予定の北海道新幹線の工事に伴って、線路を広げる必要が生じたことから、海底駅のホームを取り除くこととなっため、2014年3月14日限りで、営業廃止となった。
現在は、緊急時の避難所となる「吉岡定点」として機能している。
1988年3月13日、海峡線開業時にあわせて開設。
2006年3月18日、北海道新幹線工事のため、定期列車の停車がなくなる。
2006年8月28日、臨時特急列車ドラえもん海底列車が運行終了し、全ての列車が停車しなくなる。
2009年11月7日、「青函友好!青函トンネルウォーキングツアー」という、JR北海道函館支社の日帰りのツアー客専門として、列車が臨時停車。
2012年9月15日、「青函トンネル吉岡海底見学ツアー」という、JR北海道函館支社の日帰りのツアー客専門として、列車が臨時停車。
2012年9月29日、「北海道DC号で行く青函トンネル吉岡海底見学ツアーと道南魅力発見プレミアムツアー」という、JR北海道函館支社の1泊2日のツアー客専門として、列車が臨時停車。
2013年3月23日、「吉岡海底見学と古牧温泉・大間マグロを食す旅」という、JR北海道函館支社の1泊2日のツアー客専門として、列車が臨時停車。
2014年3月15日、営業廃止。