テクノロジーが進歩し、インターネットで世界中の誰とでもリアルタイムにやりとりができて、ネットで注文したものが即日届くこの時代。それでも我々は毎日顔を洗い、着替え、時間をかけてバスや電車に乗って教室やオフィスに集まる。なぜだろうか。朝起きて仕事に行く準備に1時間、片道1時間の通勤を1か月間も続ければ、その時間だけで約3日分を費やしたことになる。1年続ければ、およそ1か月分だ。それでも我々は移動をやめない。それは一体なぜか。(吉藤健太朗『「孤独」は消せる。』サンマーク出版、2017) こんばんは。それは一体なぜかといえば、人に出会うためでしょう。村上龍さんの『歌うクジラ(下)』でいうところの《生き…