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商社

(一般)
しょうしゃ

trading company(英)

商品取引を事業の中心とする会社。〔もと「商人会社」の略。商人仲間、の意〕→総合商社

http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%BE%A6%BC%D2&kind=jn&mode=0&base=1&row=0

ビジネス上の位置付けからは基本的には中間流通業者で、つまりはメーカーでも小売業でもない、卸売り事業者である。広義には問屋はすべて商社であるとも言える。
流通的な観点からは、生産財を扱い製造業を顧客とする工業系と、消費財を扱い小売業を顧客とする商業系に大別される。両者は、扱う財の性質の違いから、必然的に営業・販売・財務などで機能が大きく異なる。

起源

商行為、つまり商品を取引するというのは、たぶん貨幣と同じかそれに先行するような歴史を持つ行為である。が、近代的な*1株式会社の出現は17世紀初頭のオランダ東インド会社の設立に始まる。基本的には外国貿易という、巨額の利益が期待できるが個々の商人がリスクを負うには不確定要素の多すぎる事業*2を、合理的に遂行するために作られた物である。
日本最初期の株式会社に慶応3年に設立された兵庫商社*3があり、この設立の建議書を書いた小栗上野介が「商社」という言葉の生みの親だとされている。なお、小栗は幕府側だが、倒幕側の坂本龍馬が組織したのが亀山社中で、要は「社中」も「商社」もカンパニーの訳語ではある。
よって起源としてはいずれも商社の中でも外国との取引に従事する「貿易商社」*4と呼ばれるものから来ている。
もっとも、日本語の「商社」はその後国内での卸売業者*5をも含む語となっている。

総合商社

専門商社の対義語。ほぼ、日本限定の存在とされる*6
「ラーメンからミサイルまで」なんでも手がけることを特徴とするが、実際には明快な定義があるわけではない*7。かつての十大商社*8およびその後継企業を指す語、ぐらいである。
まだインターネットのなかった時代には商社のテレックス網は外国でビジネスを行うには必要不可欠なインフラであり、この「情報」が卸売り機能とならぶ存在理由だった。
現在ではIT技術の発達によって、単純な卸売り業では総合商社は生きていけない時代になっており、情報システムや商品提案を含めた企画力を強化したり取引先の経営に積極的にかかわっていくなど、今なお変貌を続けている。

専門商社

総合商社の対義語。
特定分野に特化した商社のこと。正確に言うと総合商社が「事業分野が広い商社」というだけであって、普通の製造業を「専門製造業者」と呼んだりしないのと同程度に変な表現ではある*9
貿易業務に携わるいかにも「商社」的なもの以外にも、広義には、メーカー系販社であるとかスーパーマーケットの買い付け部門の分社化とか、あるいは旧来の問屋であるとか言った卸売業すべてをこう呼ぶことも可能である。
よって、規模や事業分野、起源などはまちまちである。機能的には中間流通と決済(金融)が基本機能で、国内で活動するものと、貿易業の仲介・決済を専門とする貿易商社に分類できる*10

*1:何をもって近代的と形容するかは一概に言えないが、有限責任であるとか継続的な事業を前提とするとか、その類の事柄

*2:帆船時代だから、天候の脅威だの海賊の襲撃だのといったイベントは日常茶飯事。そもそも電信も電話もない時代であるから「何をどこで仕入れるのか」を決めるだけでも、限りなくバクチに近い

*3:http://tozenzi.cside.com/kabusikigaisya1.htm

*4:trading company、trading firm

*5:distributorとかdealer。国内であることを強調する場合にはdomesticを頭に付けることも

*6:総合商社は、日本研究の成果フォローとして海外でも設立されており、特に韓国の三星物産などは活躍著しいのですが、日本のような産業(総合商社業界)を形成するまでには至っていません。

*7:複数の事業分野を抱える専門商社も存在している

*8:三菱商事,三井物産,伊藤忠商事,丸紅,住友商事,日商岩井,トーメン,兼松,ニチメン,安宅産業

*9:総合商社のイメージが強すぎて「商社」という単語から連想される度合いも大きいから、それと区分するためには必要だが

*10:もちろん、両方を兼ね備えたものも存在する

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