本書は2018年12月に上梓された書籍で、大阪で維新の会(以下、維新)が支持されている理由と第1回の大阪都構想の住民投票の結果が反対多数となった理由とを、単なる印象論に留めずに実証的な分析を交えて要因を明らかにしたものです。今さらながら本書を読もうと思ったのは、先月末に行われた衆議院議員総選挙で維新が予想以上に大躍進したことがきっかけです。 この衆院選の結果は、関西、特に大阪において維新が確固たる地位を築いた結果とも言えますが、この事実は単なる風頼みやポピュリズムによる躍進だとは個人的にはどうしても思えませんでした。 そこで、従来のポピュリズム政党としての維新評とは異なるアプローチで大阪におけ…