久坂部 羊著‥‥‥「嗤う名医」 「笑う」ではなく、「嗤う」 実は、100%お医者様を信じてはいない。 若いころから、お医者様の作品を読んできたがゆえに、なおさら。 加えて、叔母夫婦のサポートで入退院時や入院中、診察時の医師の対応を間近に見る機会を経て、91歳の今の母の入院状況も、担当医師の対応もひっくるめて‥‥‥ 安心とか信頼とか‥‥‥‥‥全くない。 そんな中、「笑う」ではなく「嗤う」とは? ただ、小さな開業医院から、大学病院に至るまで、その待合室も病室も かなりの高齢者で埋め尽くされている。 しかも、叔母も伯父も母も、医師の問いにまともに答えられない。 耳が遠いからよく聞き取れず、聞き取れな…