「嘆きのテレーズ」(原題:Therese Raquin, 1952)は長年未見だったが、ついに見ることができた。監督は「天井桟敷の人々」の名匠マルセル・カルネ。ヴェニス映画祭に出品され銀獅子賞(現在の最優秀監督賞)を獲得した作品。 アマゾンプライムでこうしたクラシック映画、特に1950年代のフランス映画などを配信しているのはありがたい。 原作はエミール・ゾラの「テレーズ・ラカン」(映画の原題)。音楽は「めぐりあい」のモーリス・ティリエ。 南仏リヨン。愛のない結婚をして、傲慢な夫カミーユと陰湿な姑ラカンに挟まれ暗い毎日を送るテレーズ。そんなテレーズの前に粗野だが魅力的な男ローランが現れる。 一瞬…