米原万里のノンフィクション小説。 第33回(2002年)大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
だれも生まれる国は選べない――。 プラハのソビエト学校で、マリは50カ国以上の同級生と個性的な教師に囲まれた刺激的な学校生活を送る。30年後、激動の東欧の中で音信の途絶えた親友達を訪ねあてたマリが遭遇した真実とは。
だれも生まれる国は選べない――。
プラハのソビエト学校で、マリは50カ国以上の同級生と個性的な教師に囲まれた刺激的な学校生活を送る。30年後、激動の東欧の中で音信の途絶えた親友達を訪ねあてたマリが遭遇した真実とは。
たまには、すこしは新しい本を、と 「嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫) 米原 万里 (2004)」 を取り出して、読み始める(あれ?20年ぐらい前の本だ どこが新しいのだろうw) 嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫) 作者:米原 万里 KADOKAWA Amazon そして、一気に読み終えるこの一気感に出会える本は少ない こういう本に出合えたことに感謝だから本を読むことをやめられない ………しかし、しばしの興奮の後、だんだんと困惑が生まれてくるのだこのおもしさを伝えるすべを、ぼくが持っていないことに この映画はおもしろいこの本はおもしろい○○はおもしろい この「おもしろい」という…
今更ながら米原万里にはまっている。立て続けに4冊読んで、ついに手持ちが無くなった。禁断症状が出る前に早急に補給しなくては...ハアハア... 訃報に接してもう9年。そんなに経った印象は無いのだが、今や日めくりのスピードが確実に加速しているので致し方ない。調べてみると2006年5月。確か日曜朝のTBSのニュース番組でそのことを知った。その少し前まで時折コメンテーターとして出演していただけに、あまりに早い死にショックを受けた。同時に、「あー、結局この人の本、読まなかったなー」という、後悔にも似た思いが胸に残ったのだった。 ロシア語の同時通訳にして文筆家でもあった米原万里は、僕よりひと回りほど年上だ…
特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと」昨年の記事はこちら。 cam.hatenablog.com2022年はいろいろありました。 価値観の大転換の年? 自分がよりどころとしてたものを変えねばならないようなことばかりで、まだふっきれないところもあるのですが。 でも、「それが世の中」「世界は変わってゆく」と思って、ついてゆかねばなりません。 勉強する 2022年はTOEICを受験し、 cam.hatenablog.comロシア語4級も取得しました。 cam.hatenablog.com語学はひき続きやってゆきたいですし、できればこういった試験で実力を証明してゆきたいものです。あと…
※2021年末をもって塔短歌会を退会いたしました。 ※コロナ禍の影響なのか、言葉が出なくなってしまい、今年はあまり原稿などは書かない(書けない)と思います。 2022年 11月 ・座談会「八雁の十年を振り返る」/八雁創刊十周年記念特集 花山 周子・角田 純・近藤 優樹 司会 阿木津 英第Ⅲ部 第37号(2018.1)~第60号(2021.11) /(「八雁」11月号) ・正直でクローンな短歌/フラワーしげる歌集『世界学校』書評(「短歌研究」11月号) ・新・介護百人一首(2021年版)二首評(「ラジオ深夜便」11月号) ・2022年新・介護百人一首選考 ・ガソリン/14首(「外出」八号) ・振…
仕事 前半はサーバレス、GraphQLといったキーワードを中心とするいまどきのWeb開発技術についての調査をお手伝いさせていただきました。 秋ごろからは、日本語かな漢字変換システムをつくるというわりと珍しい仕事をさせていただきました。アプリプログラマは普段はほとんど使わないような、各種アルゴリズムの知識を掘り起こしたり、新たに学んだりしながらそれらを駆使してなんとかものにすることが出来ました。 とはいっても通称「徳永本」の功績によるところが大でしたが。 日本語入力を支える技術 ―変わり続けるコンピュータと言葉の世界 WEB+DB PRESS plus作者:徳永 拓之技術評論社Amazon 今月…
感想 解釈が興味深く「すべて読みたい!」と思えてしまいました。 多くの本を読んだ筆者だからこそ、それぞれの良さを伝えられています。 また、筆者のお勧めするパワーがホントにすごい。その人にその本が合うかどうかはまた別の問題としても、筆者がその本をおすすめする気持ちが読んでいて伝わってきました。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript ||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].…
自民、旧統一教会対応が泥沼化 救済法案も野党ペース - 産経ニュース 問題は「どのような法案が望ましいか」でしょうに「野党ペース(といってもここでの「野党」とは立民と維新だけですが)」などと「政局話」にする産経には心底呆れます。 防衛費財源「国民全体で負担を」 有識者会議で増税論相次ぐ - 産経ニュース 議事要旨に発言者名は記されていない。 どこまで秘密主義で卑劣なのかと心底呆れます。「名前を出したら言えないようなこと」を話すなと言いたい。 ブラジル大統領選 左派元職のルラ氏勝利「再び笑顔戻る」 - 産経ニュース 50.9%VS49.1%という僅差であること(当初の選挙予想ではもっと大差でボル…
本日紹介された本 『人は何のために「祈る」のか』村上 和雄、棚次 正和『誰になんと言われようと、これが私の恋愛です』劇団雌猫『ストーンサークルの殺人』M W クレイヴン『チーム』堂場 瞬一『最近空を見上げてない』はらだ みずき『怪物はささやく』パトリック・ネス, ジム・ケイ他『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』米原 万里★アイスブレイク「秋のイベント」秋を通り越して突然の到来?!いきなり寒くなりましたね。週末の天気もイマイチな最近ですが、今日のアイスブレイクのお題は「秋のイベント」。ジャズプロムナードやトーハク特別展、朗読イベントなどの他、紅葉やお気に入りのホテルでのステイなどの旅行やお出かけ、角…
先月は本を13冊読んだ。ちゃんと読み終わった本のみカウントしての数だ。途中のものも含めると15冊。1冊目を読み終えたのが入院中のことなので、そこから約20日でさらに12冊読んだわけだ。読書離れが進んで久しいけど読書体力衰えてないじゃんね、おれ。 一番を決めるのは難しいけど、良かった本を一冊だけ選ぶとしたら「バージンパンケーキ国分寺」だなー。本に限らないのだけど好きな作品の好きなシーンは何度も読み返したくなるんだけど、この本はまだ一回しか読んでないのに好きなシーンがたくさん思い出せる。 新聞の連載小説を熱心に読むまぶさんのシーンや3人で高尾山に登るところ、陽炎子がケーキに目を奪われるシーン、みほ…
6/13(月) 今日、一週間か十日ほど前に予測したより早く、散歩時にクビアカツヤカミ キリ、この夏初めて見つけました。このところ新しいリアルなフラス(茶色 い木屑と糞の混合物)を見ることが増えたのは、やはり予兆だったわけです。 2匹。 もちろん屠りました。(これまで通り、犬のウンコ処理用の小スコップで 潰した) 他の場所で、大量のフラスの上に潰されたやつを見つけたので、もう先客が いて見廻っているんだとわかります。死骸は盛大にアリにたかられていた。 ワタシ、去年は6月18日に最初のを見つけたと書いています。 5日早い勘定。殺生の季節到来。 今日紹介しておきたいのは、この虫のシルエット。 今日は…
久し振りにえのきず「琴浦さん(2011年~2015年)」を思い出しました。
朝日中高生新聞 定期購読3か月 [定期購読]Amazon 1面から2面にかけては性的少数者の特集。 LGBT(最近はQを加えてLGBTQとする方をよく見かける気がする)という言葉が「違い」を強調する嫌いもあるので、性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)の頭文字を取ってSOGI(ソジ)という言い方も出来ているという。どういう性別を好きになるか、自分をどんな性別だと自認しているか、ということを表している。 トレンドPICK!のコーナーは、先月は文房具ばかりだったと思うが、今回はメンズ用やジェンダーフリーのコスメが取り上げられる。 ブック・コーナー…
これはKindleで読みました。それのおかげで分かったこともあった。 嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫) 作者:米原 万里 KADOKAWA Amazon 割と買ったのはかなり前で、ずっと積ん読してあったなぁと思って、何となく読んだらとても面白くて一気に読んでしまった。そしてもう一つ分かったのが、Kindleにポピュラーハイライトではない線が引かれている。これは自分が引いたのか、確かに自分が引きそうなところに引いている。それが最初だけでなくかなり後の部分まであった。ということはすっかり忘れているが再読なのか?それにしては、こんな面白くて自分の関心のあることを忘れていることにショックを受…
短期的にしか考えられない 橋下府知事時代から短期決戦的に戦って反転攻勢される前に次の問題に移ってまた短期決戦をするため一時的に勝つ状況が複数出る(全勝しているように見える)が、今回のように長期間で不案内な外国(思い通りにならない相手)という状況だと徐々に破綻が見えてくる。 短距離には強いが長距離には弱いというヤンキー特有の症状が出る。テレビは短距離で反射神経勝負なのでヤンキーは強い。その場限りにおいて強い。長距離でスタミナを使う思考は大学人が強い(一部を除く)。 ウクライナに関連して戦術分析が出ていた。うまく言語化されている。 橋下徹としては○正義や規範に基づく問題解決を学級委員的幼稚発想と位…
最近読んだ小説について書いていたら思いのほか長くなったので、フィクションとノンフィクションで分けた。 今回はノンフィクション編。
ウクライナ侵攻がはじまってしまった。 「軍事侵攻」という言葉を見聞きして、やりきれない気持ちになった。 グローバルに情報が開かれた現代においても、こんな暴挙がまかり通るのだ。 私は1冊の本を思い出し、読み返してみることにした。 「オリガ・モリソヴナの反語法」(米原万里・著) オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫)作者:米原 万里集英社Amazon スターリン政権下の、激動のロシア・東欧を生き抜いた踊り子の生涯を追った長編小説である。 著者はロシア語通訳者だった故・米原万里さんで、翻訳者・文筆家として活躍された方だ。 本書は彼女のプラハ・ソビエト学校時代の実体験をもとに書かれた物語だが、参考…
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(米原万里 著) ロシア語通訳者としても著名なエッセイスト、米原万里氏が、1960年から64年まで通った、在プラハ・ソビエト学校での同級生3人の「その後」を追うことで、あらためて社会主義も含む共産主義(マルクス主義では社会主義は共産主義への前段階としての体制とされている)とは何だったのかをも問う名著で、個人的には、著者の最高傑作だと思う。 父親が日本共産党の常任幹部だった万里氏は、小学校4年生の時にチェコスロバキア(当時の国名)の首都プラハにあったソビエト学校に転校。50ヶ国以上もの子どもたちと一緒に、ロシア語で全教科を学ぶこととなる。 特に親しくなったのは、勉…