国家を政治・経済などにおける最有力な主体とする考え方。国際主義の対義語。
ただし、「個人よりも国家に絶対の優位を認める考え方」である、いわゆる超国家主義(Ultranationalism)乃至は国家統制主義(Statism)と混用(もしくは同一視)されることも多い。
なお、日本語で「ナショナリズム」と書かれることもあるが、そもそも英単語Nationalism自体が多面的な側面を持っており*1、国家主義はナショナリズムの同義語ではない*2。
*1:そもそもその前段階のネーション nation の段階で意味がばらけているのが原因だが
*2:同時に、英単語Nationalismとカタカナ語ナショナリズムは同義語なのかとか、そういう問題もあるが
選挙期間中にあってはならない事件が起こり、衝撃が走りました。その選挙では自民党が大勝しました。異様な雰囲気下での選挙後終わり、首相が党総裁としての記者会見を行いました。感情を揺さぶられたことは理解しますが、一国の宰相として冷静に対処して欲しいと、報道内容をみてはそう感じずにはいられません。 岸田首相、内閣改造など人事「党の結束が大事」: 日本経済新聞 安倍氏の思いを受け継ぎ、特に情熱を傾けてこられた日本人拉致問題や憲法改正など、安倍氏自身の手で果たせなかった難題に取り組んでいく。(出所:日本経済新聞) さらに「安倍氏が残した様々な功績の上にさらなる取り組みを進め、日本を次の世代に引き継いでいか…
◯つながりと対立 一般の人がユーチューバなどで成功してセレブ生活をしているのをみると、SNSでのやりとりで親近感を抱き、いつかは自分もそうなれると、一発逆転を望む人もいるようです。 今、自分と同じような苦しい境遇にある人たちと歩むのではなく、それを弱者として見下し、SNSで叩いたりするようになる人もいます。 そうして、現実よりも潜在的に社会的対立や亀裂が大きくなっていくとしたら、どうなるでしょう。 過剰なつながりが、過剰な対立をもたらすという例です。 同じようなアプリを使って、同じようなサイトをみていると、似た生活をしている気になり、知らず影響を受け、似た価値観、世界観になってしまうのでしょう…
日本人も中国共産党も、「人権」は国家社会が許した権利だと捉えている。人に生まれつき備わっている絶対的な尊厳(たましい)だという理解が欠けている。自我と自己の区別がわからないから、自己の尊厳とワガママの区別もわからない。 プーチンは、ウクライナは「国内だ」と認識している。プーチンは大ロシア世界を確立しようとしている。ウクライナはロシアの支配域でありロシアの「国内」と思っている。キエフのゼレンスキー一味はネオナチの民族主義過激派で、ロシア域内のいわばテロリストだと扱っている。だから例えば核兵器の使用にしても、国外につかうよりもキーウにおとすほうがハードル低めなのだろう。 ゼレンスキーは、キーウの防…
fukugen.hateblo.jp ◯インパールの戦い補遺 先日の、ミャンマーの記事に加えておきます。 どうも、日本人が考えもしないほど、イギリス人がインパールの戦いを大きく評価しているらしいことについてです。 かつて、ユーロスターでパリからロンドンに行くと、ワーテルローの戦いで勝利したことで命名した英語読みのウォータールー駅に着きました。これは、イギリス人の嫌味ですね。 そういう彼らには、ナポレオンやノルマンディー作戦でのドイツなどよりも、日本軍に勝てたことが、強く印象に残っている、しかも、いまだに?ということです。 日本軍の強さは、日本の文化の影響などをはるかに超えて、当時、欧米の帝国主…
自民党に対する統一協会の影響をあまり過大評価しない方がいいと思うんだよなぁ。思想が近い組織ということで支援されてたというだけで、自民党の思想がダメなのは統一協会のせいなんかじゃなくて自民党がダメなだけだよ。たぶん。これを機に縁を切ることができればそれはそれでいいことだけど。— とみたまさひろ🍣🍺 (@tmtms) 2022年8月8日 完全にこれじゃん https://t.co/m808vpjhhH pic.twitter.com/fN5ZS5uSeS— YUNG HIRAY (@hiray_GoL) 2022年8月8日 現行著作権法はかなり進んでいて、まさにそのケースを想定した上で「問題ない」…
社会の集合体が時代だ。その社会が集約されたものが時代だ。 ひとたび時代が形成されてしまうと、その時代の動きを変えることは不可能だ。そうであれば、時代に逆らうことは、無駄とまでは言わなくても、まずは徒労に終わるのが殆どだ。 だとすれば、もしただ時代の波に流されることがいやな場合は、自分の望む時代をつくるしかない。 自分の望む時代をつくるためには、大衆の感覚をつかむことだ。大衆の感覚をつかむためには、大衆が「自分が無理をせず、自分が負担を背負わず、自分の気持ちに素直になれて」そしてその上で「こうなったらいい」と思えるようにーそういう言動をすることだ。 理想や理想主義的な主張は控えたほうがいい。理想…
元総理が暗殺されて今日で1か月。この1か月間、暗殺犯が意図していたかどうかは別にして、元総理とカルト集団との関係は、パンドラの箱を開けたようにあれよあれよと明るみに出た。多くの国民が知らないことばかりで、そもそも国民の多くは、このカルト教団などもう過去の話で、日本からはとっくの昔に出て行ったものと信じていた。時々米国から、その残党のような活動のニュースが伝わってきてはいたが、それはあくまで海の向こうの話で、日本とは係わりのないことと捉えていた。 処が、このカルト集団は、名を変え形を変えて日本国内にしっかりと根を張っていて、今も尚多くの日本人が騙され、入信し、多額のお金が巻き上げられ、韓国に送ら…
中島岳志『超国家主義 - 煩悶する青年とナショナリズム』(2018, 筑摩書房) ご紹介いたします一冊の本、『超国家主義 - 煩悶する青年とナショナリズム』(2018, 筑摩書房)。著者の中島岳志さんは、広い意味での〈政治学者〉でおられるようです。しかしこれは、論文のような堅い本ではありません。 ⬇ €nglish ꚍҽχt Ъełoш! ⬇ その本文の主要部は、まあそのニホンの《超国家主義》と呼ばれる思想や運動──端的に言ってしえば、明治から昭和・戦前のウルトラ右翼──に関わった人々の、銘々伝みたいな断章らです。各チャプターのタイトルに名前の出ている《主義者》たちは、約24人。 そして本書は…
私たちは何のために勉強するのでしょうか? 偏差値の高い大学に行くため? 世間的に有名な会社に就職するため? 会社で昇進するため? 現代社会で行われている勉強とは一言で「他人よりも早く、高く、強くなるための手段」に転落してしまいました。 このような勉強の姿は近代教育が成立する過程の中で伝統的な教育が断絶してしまった結果です。 近代教育は社会進化論を土台としながら適者生存の競争の中で行われ、時には国家主義の影響下で国家の発展のための手段に転落してしまいました。 結果的に勉強の真の意味が変色してしまいました。 勉強の意味を退渓先生に尋ねてみる この現代社会の勉強から抜け出し「なぜ勉強するのか?」に対…
統一教会系の出版社「光言社」「世界日報」が出してる著書をメモしておく(2022年8月6日) - bogus-simotukareのブログの続きです。ググってヒットした物をメモしておきます。 30年以上前から批判本があるのに撲滅できてないことには日本人として屈辱を感じます。 【刊行年順(刊行年が同じ場合は著者名順)】 ◆日隈威徳*1『勝共連合』(1984年、新日本新書) ◆朝日ジャーナル『追及ルポ霊感商法』(1987年、朝日ブックレット) ◆浅見定雄*2『統一協会=原理運動・その見極めかたと対策』(1987年、日本キリスト教団出版局) ◆浅見定雄『偽預言者に心せよ!』(1989年、晩聲社) ◆柿…
島国でなくなった日本 今日の日本は、すでに海上に浮いた島国ではなく、地球的規模でどこにでも通じる大陸の中の一国と化している。そのことを意識せずして国際化社会の理解は困難である。 1.日本の立地条件 日本ほど自然の恵みの豊かな地域は、地球上をくまなく歩いてもそれほど多くはない。南北に長い列島国日本は、海岸線が長く、山と海の幸を利用しやすい地域が多い。なにより、自然環境が農耕に適しているので、子々孫々にいたるまで定住して村を営むことが可能であった。 大陸に住む人々の多くは、自然を追いかけ、自然と戦いながら生活する場合が多いが、日本に住む人々は、自ら移動しなくても気象変化や海流によって自然環境が変化…
韓国には韓国のリアリズムがあって、民主主義の衣をまとった国家主義者ペロシを冷遇したのは痛快だった。(ぼくはぼく自身の目を信用したい)
「超国家主義」 大正から昭和にかけての右翼思想のキーワード 『超国家主義』橋川文三 超国家主義の主要人物が網羅、多種多様な思想 朝日平吾=テロル思想 田中智学=日蓮主義 倉田百三=宗教的ヒューマニズム 北一輝=国家社会主義 大川周明=アジア主義 保田與重郎=ロマン主義 橘孝三郎・権藤成卿=反近代的農本主義 丸山眞男の「超-国家主義」 「超-国家主義」=ウルトラ・ナショナリズム 天皇制国家=決断も責任もない国家 「超-国家主義」への疑問 丸山の理解の前提 「明治以後の近代国家の形成過程に於いて」「国家主義の技術的、中立的性格を表明しようとしなかった」こと →超国家主義は日本近代を一貫するもの 橋…
一時期福岡市には出張で行くことが多く、帰りに福岡市美術館、福岡県立美術館や古本屋の葦書房には必ず寄ったものである。しかし、玄洋社記念館に寄る機会がないまま同館は無くなったので、惜しいことをしたものである。 さて、昨年10月ちくま新書から嵯峨隆『頭山満:アジア主義者の実像』が刊行された。頭山が新書になるとは、良き時代ですね。本書や石瀧豊美『玄洋社:封印された実像』(海鳥社、平成22年10月)では、戦後超国家主義団体の一つとして玄洋社へ解散命令が出されたことには言及されている。しかし、玄洋社が昭和22年勅令第1号公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令の施行に関する命令(昭和22年閣令内務省令第1…
「学問は歴史に極まり候」(『徂徠先生答問書』) 「聖人」とは 堯・舜・禹・湯・文・武といった古代中国の建国の王(先王)という歴史的存在 「道」とは 普遍性の代名詞 「先王」がこの人間世界を万全に営むために作った、「礼楽刑政」といった具体的な文物 現在はこの文物はすでに滅び去り、その破片しか残されていない →歴史相対主義の陥穽へ(近代ロマン主義のような) ※歴史主義的思考は徂徠の同時代に広く共有されていた 伊藤東涯(1670~1736)伊藤仁斎の息子 『古今学変』に代表される歴史主義的傾向 新井白石 『読史余論』『古史通』 林家 朱子学的歴史観『本朝通鑑』 水戸学 『大日本史』 古文辞学 古代中…
『日本政治思想史研究』(1952) 徳川時代の思想史の展開について 近世儒教の発展における徂徠学の特質並にその国学との関連 近世日本思想における「自然」と「作為」→制度観の対立 国民主義の「前期的」形成 徳川封建社会を支配していた朱子学的思惟様式を解体する動き 朱子学=合理主義、「自然」としての秩序 山鹿素行、伊藤仁斎、貝原益軒 ↓ 荻生徂徠 道徳と政治の連続性が断ち切られ、政治の固有の領域と論理が確立 「道」 過去の聖人によって「安民」「安甜歌」のために制作されたもの、規範 人間の主体性の宣言=近代的な思惟様式 勧善懲悪から文学を解放 道徳的鑑戒から歴史を解放 秩序=人間が特定の目的のために…
家族主義的国家主義 よく親和した家族の延長線上に美しき家族国家の実現を理想とする 特殊即普遍主義 多即一主義 多が一に収斂してゆく 多=国民 一=天皇(最高の倫理道徳の充溢した人間の本質) ※一に吸収されることはない 同円異中心説 同円 特殊に見える部分を取り除けば同じ形をしている 普遍的立場から観察=より尊い 人間の普遍的性格は性善説からとらえる 倫理道徳に目覚めて人格を高めれば素晴らしい普遍的な高み(自由)が見えてくる 異中心 個々に特殊な人間 特殊的立場から観察
◆非暴力主義しか、今回の安倍氏襲撃「テロ」を批判できない 2022年8月2日記録 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」を恨み、その広告塔となっていた安倍元首相を銃撃した山上容疑者の事件について、政権中枢、自民党など多くの政治家と宗教右派や「反社会的集団」との関係がマスメディアなどでもようやく取り上げられるようになったことは、結果的にはよかった側面と言える。また秋葉原事件との共通性などのコメントも散見される。 だがほかの人が述べていないが、私が重要と思うことがあるので、ここで簡単にメモっておきたい。 そのひとつは今回の「テロ」を批判できる人とは誰なのかという問題である。 2つめは、テロといってい…
楽山の右翼思想3 『日米開戦の真実 大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く』佐藤優著 2020年06月27日 楽山日記(LD) http://mn266z.blog.jp/archives/25310781.html を改めて批判。 大川周明:(ネット百科事典マイペディアの解説より) 「右翼国粋主義運動の理論的指導者。山形県生れ。東京帝大でインド哲学を学ぶ。1919年北一輝らと猶存社,1924年行地社を結成。啓蒙活動を行う一方,軍部桜会の将校と接近。三月事件,十月事件に関係し,五・一五事件で検挙。釈放後は法政大学教授を務め,《米英東亜侵略史》などを刊行。第2次大戦後,A級戦犯に指名されたが,東…