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国民クイズ

(マンガ)
こくみんくいず

作・加藤伸吉。「民主主義はもういらない、あなたのための全体主義」。

国民クイズ (上巻) (Ohta comics)

国民クイズ (上巻) (Ohta comics)

国民クイズ (下巻) (Ohta comics)

国民クイズ (下巻) (Ohta comics)

近未来、「民主主義」を放棄し「国民クイズ主義」を導入した日本の話。
この作品世界での日本は経済的にもアメリカを凌駕し、国連においても独裁をしく世界最大国になっている。
が、一方で貧富の格差などの(現実の日本が抱えるのと同じ)問題を抱えており、その解決のために「国民クイズ主義」を導入している。
何らかの欲求を持つ国民は、等しく国民クイズへの参加申し込みを行うことができる。地方で行われる予選を経た後、東京の国民クイズ省で行われる本選(毎日行われ、毎日生放送される)に参加し、これによって最後まで生き残れば、国家がその欲求をあらゆる障害を排して実行、実現すると言う仕組み。
実現される欲求の規模や理由、内容は全く自由。倫理的、他の法律的に問題があったとしても、新しい日本国憲法が定める条文により、憲法そのものよりも優先されることになっている。(どのような欲求が出されているかは、実際に作品を読んで欲しい。笑えるものばかりである)
つまるところ、現実のどうにも変えられない様々な格差を無視して欲求を実現する手段を、国家が提供している、あるいはそういう夢を与える制度である。
無論、ペナルティもある訳で、国民クイズで失格になった者は自動的に有罪になり、その欲求の内容やどの時点で失格になったかで量刑され、投獄や強制労働の憂き目に遭う。
今作品は、このような制度をしいた日本を、国民クイズ(バラエティー的クイズ番組の体裁を取る)の司会者であるK井K一の視点から描き、クイズ参加者たちの願望や人となりを通じて人間の本性を喝破しようとしているように見える。
設定自体も奇抜だが、登場人物たちが「本音」を吐露する終盤の盛り上がりは圧巻。

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