はじめに 前回の記事では、太宰治にまつわる父の記憶を手掛かりに、曾祖父について調べた過程を書きました。 名前すら知らなかった曾祖父が、医師名簿や地域資料、大学の論文などを通して、少しずつ一人の人物として見えてきました。 その調査中、医師名簿である『日本杏林要覧』を眺めていて、もう一つ気になる記載を見つけました。 曾祖父と同じ住所に、同じ姓を持つ別の医師が掲載されていたのです。 年代を考えれば、曾祖父より一世代前の人物である可能性があります。 この人物は誰なのか。 今回は、医師名簿に現れたもう一人の人物について、複数の資料を照らし合わせながら調べてみました。 同じ住所に記載された、もう一人の医師…