国立映画アーカイブの「蘇ったフィルムたち チネマ・リトロバート映画祭」で見た。退屈はしなかったし、伊英仏の何人ものすばらしい役者と、まだ戦後の傷もうかがえるような(街のなかに突如だだっ広く何もない空間が出てくるような)貴重なロケ地を得て、その魅力を引き出しきったところはいいのかもしれない。でも…以下の2点においてこの映画は自分に合わないと思った。 まず最初のショット。ビーチにうつぶせになって日光浴するステファニア・サンドレッリの美しい足が見切れてどうする?と言いたい。本作は、若く美しい娘アドリアーナが女優かモデル(つまり何らかの被写体)を志願し都会に出て、モデル・エージェントやエンターテインメ…