独立行政法人 日本芸術文化振興会の施設で、能・狂言を上演するもの。
東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目18番1号 鉄筋コンクリート(一部鉄骨)造、地上3階・地下1階 客席数は、正面245席、脇正面190席、中正面156席の計591席
昨日は、師匠観世新九郎師のお社中会「味麻之会」でした。 私のお社中の方々も連調・独鼓・舞囃子にて出演。みなさましっかりと舞台を務められていました。 私は番外舞囃子「須磨源氏」を打たせていただきました。 当日は最初に連調総勢6名の着物の着付け等があることから、朝10時半に集合と決めていたのがソワソワして着いたのは10時前。もちろん誰もいない。楽屋オープンの20分前くらいから楽屋の出口で大勢待機、たぶん事務の方にはストレス?だったかもしれません(汗) 独鼓の後見で謡を聞きながらを、「この曲のキリの謡、やっぱり起伏があって面白いな」などと考えていたり、舞囃子の後見では選曲から舞台に至る稽古までを思い…
北風ぴいぷう吹きすさぶ千駄ヶ谷を歩いて能楽堂に着いた。 京の都から遥か東に下った隅田川の船着き場に、物狂いの女がやってきて乗せてくれと言う。船頭が「面白く狂ったら」と注文を付けると、女は「ここが隅田川であるなら言うべきことは違うでしょう」と、『伊勢物語』のエピソードをひいて船頭をやりこめるのである。 能に登場する「物狂い」は、わたしにとって解けない謎のような存在だ。精神の均衡を失った状態(原因の多くは愛する者の不在である)ともいわれるし、神がかり的な言動をみせる芸能者ともいわれる。 「面白く狂え」と注文をつけるところをみると芸能の一種ともとれるが、精神の不安定さを面白がる残酷な見世物とも思えて…
やるせなすの石井ちゃんがプロの狂言師になるべく登竜門を間近で体感した。 圧巻の15分! いやぁお見事! 情景が浮かんでくる迫真のお披きでした!
能は初心者の私ですが、今年も何とか月に1度は観ていこうと思っています。 今月は19日の「国立能楽堂ショーケース」に行きました。 ショーケースは、能・狂言を初めて観る人にも親しみやすい作品を選んでコンパクトに上演する入門向け。事前には無料で参加できるワークショップもあります。(簡単な解説のようなもの) 今回の演目は狂言「梟山伏」と能「巴」でした。どちらもとても面白かったですよ。 狂言 梟山伏 山から戻ってきた弟の様子が、なんだかおかしいので、兄は山伏に治療を頼みます。祈祷が始まると弟は「ホホーン」と妙な声。なんと弟が梟の巣を撤去したことを怨まれ、梟が取りついてしまったのです。この「ホホーン」とか…
先日9月13日(水)に千駄ヶ谷の国立能楽堂で初めて能楽を鑑賞しました。 予備知識ゼロは無謀だと思い、今回はワタリウム美術館のイベント「能楽の魅力を知る」を通してチケットを購入し、大倉流小鼓方十六世家元で人間国宝でもある大倉源次郎氏の解説付きで臨みました。 当日、開演1時間前に国立能楽堂事務所で30分ほど大倉氏の解説を聞きました。演目の内容が書かれたプリントをいただき、18時から鑑賞へ。 今回の演目は 舞囃子「賀茂」 舞囃子「須磨源氏」 狂言「福部の神」 一調「松虫」 袴能「天鼓」 能楽は1回の上演で何曲か続けて鑑賞するものらしく、今回は全部で5曲。最初の4曲は1曲10分くらいと短めでテンポよく…
今月6日から開催されている国立能楽堂の「楽器名品展」。 師匠のお道具が展示されているのもあって、お稽古場や趣味のお仲間などにせっせとチラシを配って宣伝しています。 来月上旬に展示替えらしいです 貴重な小鼓の筒がたくさん見られる機会なので、個人的に図録も買いました。 小鼓方としては、筒の彫り(内側)が気になるのでガラス越しに覗き込みながら拝見しましたが、蒔絵も素晴らしいものがたくさんです。 蒔絵の有無は音には関係がないので、骨とう品・美術品としての価値になると思うのですが、最近こんな本を読みかえしていたので今回は特にじっくりと拝見。 最初に読んだのは高校生の時… 文中に、能の装束や能役者の手につ…
今週の国立能楽堂で昨日から始まった、「能楽鑑賞教室」。 昨日と今日は午前と午後に舞台で能「羽衣」を打たせていただきました。 同じ曲を、同じ寸法で、続けて打つということはあまりありません。 能の舞台は一回きりが多いので、せいぜい申合せと合せて二回。 というわけで、2日で4回も同じ能を打つのはなかなかない機会です。 せめて、道具はいろいろ使ってみようと昨日と今日は別の筒(鼓の胴)、午前と午後で違う革を使って打ちました。 (定番以外を試すことも大事) 見所は(おそらく)小学生から高校生までの学生さんたちと、日によっては一般のお客さんが多くいることも。 同じ曲だけに、能の舞台が観客層によっても変わって…
先週14 日火曜日は、国立能楽堂にて青翔会。私は舞囃子「田村」を打たせていただきました。 ご来場いただきました皆様、ありがとうございました。 今回の青翔会は10期の能楽研修生の修了公演でもありました。 私達の修了公演は9年前…懐かしい。 能楽研修生は、芸術文化振興会か行っている邦楽や洋楽の研修の中でも最長の6年間。 今回修了したのは囃子方2名ですが、コロナ禍で思うように稽古も舞台もできなかった三年間のみならず、彼女たちを取り巻く環境が自分たちの頃と比べても厳しいものだった事を見聞きしている身としては、無事に舞台を務めた2人に心からおめでとうと言いたいです。 これからの道も険しいだろうけれど、頑…
国立能楽堂が主催している鑑賞教室としての能を見に行きました。 観賞教室とあって、始まる前には丁寧な説明付きで、内容も理解してから見たので飽きることなく楽しめました。座席の前にはタブレットが付いていて、セリフを映し出してくれているので、聞き取れないセリフも理解できます。チケットも3000円とお安いです。 学生さんの団体、後にはいびきをかいて寝ているおじさん、外国の人が休憩時間には立ち上がって動き回り写真を撮ったり、着物姿のご夫婦も ある意味堅苦しくなくて良かったです。 で、感想はというと 会場内の舞台にまずは圧倒されました。室内の舞台でも非日常な世界に入ったような気持ちになったので、これが暗闇の…
火曜日は国立能楽堂の青翔会にて宝生流の能「春日龍神」を打たせていただきました。 週末からかなり体調不良(コロナではない)だったので、色々心配でしたが終わってよかった。若手の研鑽会なので、私もまだ若い…いやもう鏡を見ると違うか。 楽屋口には紫陽花と山吹が綺麗に咲いていて癒やされました。 花に見とれて立ち止まる。 無事に演能が行えるようになったことにも、感謝です。去年一昨年の状況を考えると特に。 その後、国立能楽堂の養成課の方から8月の末に行われる東西合同研究発表会についても連絡があったのでこちらも今年こそはちゃんと行われるはず! 来月2日には宝生能楽堂で能「養老」を打ちます。宝生の謡、もっと稽古…