ぼくの人生に於ける一番の極限状態、それは中学3年生の夏休み、14才の時だった。 出発の二日前、御巣鷹山で日航機の墜落事故があった。 あさ早く家を出発、住宅や店舗が並ぶ馴染みのある町中を抜け 国道411号線をひたすら西へ 奥多摩湖畔を通り、柳沢峠を超え甲府盆地に入って何泊か野宿をして、 帰りは国道20号線を東上して東京へ戻るという計画を立てた。 その当時、僕はルアーでのブラックバス釣りに熱を上げていて、 友達と連れ立ったり、時には一人で奥多摩湖まで何度も自転車で、走破していた。 そして両親はかなり高価な自転車を買い与えてくれた。 (その自転車はいまではボロボロだけど、実家の2階の ベランダに死蔵…