土用の間で、日の干支が丑である日。
特に夏の土用丑の日には、暑い時期を乗り切る栄養をつける為に鰻を食べる習慣がある。鰻にはビタミンA・B群が豊富に含まれているため、夏バテ、食欲減退防止の効果が期待できる。
土用入りの日が申から丑の間の場合は丑の日が2回あることになり、2回目の丑の日を「二の丑」という。
2014年の丑の日は7月29日。
由来には諸説あるが、平賀源内が発案したという説が一般的である。
江戸時代、商売がうまく行かない鰻屋が平賀源内に相談したところ、源内は、「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という民間伝承からヒントを得て「本日土用丑の日」書いて店先に貼るよう勧めた。物知りとして有名な源内の言うことならということで、その鰻屋はたいへん繁盛した。その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したとされる。
その他、土用に大量の蒲焼きの注文を受けた鰻屋が、子の日、丑の日、寅の日の3日間で作って土甕に入れて保存しておいたところ、丑の日に作った物だけが悪くなっていなかったからという説もある。
各々の四季ごとに1〜2回の土用の丑の日があるが、夏以外の土用丑の日には鰻の販促は特に行われてこなかった。最近では、鰻の養殖業者などが中心となって、春・秋・冬の土用の丑の日にも鰻を食べる習慣を普及させようという動きがある。