▶︎序章 電子書籍は、どうも苦手だ。読む、という行為が、見る、という動作に変わり、私にとっては、どうにも脳内への収まりが悪い。知識あるいは知的刺激を収納するヒキダシが、みると読むとじゃ、位置も違う。記憶力が衰えた現在、「あれ、どこにしまったっけ?」という行動が、カラダだけでなく、脳内でも行われているのだろう。そんな老人力だけが、増している。 Kindleでの読書?は、やや不幸な体験だった。ある夜、寝転がって電子書籍を読もうとして、つい途中で眠くなった。そこで、タブレットを顔に落としたのだ。痛くて、一瞬で眠気がふっとんだ。 私の場合、すでに老眼のため、目近の読書はメガネをかけずに裸眼で勝負(笑)…