生乾きだった歴史を語り、文字にすることができるほどに、乾いた歴史になったということだろう。 軍都であったこととは、軍都であることによって消費が行われ、見舞金や補償金を得て、産業が潤ったことが「負の歴史」とされ、そのことが平和社会のもとではタブーや忌避で口籠る負い目であり、活動家でもなければ、いちいち口にするようなことではなかったことの掘り起こしでもある。地域史、郷土史を見る際、空白史にしておくわけにもいかず、事実を事実として客観視できるくらいに、時間が経ったし相対化したということなのだろう。 軍とは、超公共事業である。軍用需要が起こり、軍人人口に比例した生活消費需要があり小工業が起きる。しかし…