1. 掘り返される「太古の命の缶詰」 そもそも私たちが文明の基盤として使い続けてきた石油とは、 いったい何だったのか。 それは、地球が数億年という途方もない時間をかけて生成した “炭素の缶詰”である。 太古の海を漂っていたプランクトンや微小生物は、死後に海底へ沈み、堆積し、 地球内部の熱と圧力によってゆっくりと変質していった。 その果てに生まれたものこそ、私たちが「資源」と呼んできた石油だ。 つまり石油文明とは、地球の深部に眠る“過去の生命の缶詰”を掘り起こし、 燃やし、消費し続けることで成立してきた。 だからこそ、産油国の政治的な駆け引きひとつで世界経済は大きく揺れ動く。 私たちは長いあいだ…