日本(出身)の作家 1937年(昭和12年) 東京都に生まれる。 日比谷高校、学習院大学文学部哲学科卒。 イタリアに渡ったのち、1968年に作家としてデビュー。以降、「ローマ人の物語」を始め数々の著作を送る。 2006年12月、1992年から刊行されていた「ローマ人の物語」がついに完結した。 吉田望事務所の顧問でもある。
ローマ亡き後の地中海世界(上) 紹介 ローマ亡き後の地中海世界1: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)作者:七生, 塩野発売日: 2014/07/28メディア: 文庫 愛しのローマ亡き後の世界を描く。 前巻まででキリスト教やビザンチンへのヘイトが溜まっているので、イスラム勢力に蹂躙される様子もどこか他人事で、フラットに見られるのは良い。 中世ヨーロッパはまさにイスラムの時代なのだということがわかる。 大部分がイスラムによるシチリアの侵略と支配に費やされるが、ポエニ戦争の頃に比べてシチリアの重要度が上がっており、この島がまさに地中海の中心だというのが実感を持って理解できた。 紹介 ローマ亡き後の地中…
ブログってエッセーよりも短くてTwitterよりも長い、 って言う感じがする 一時期、酒井順子さんにはまってエッセーばっかり読んでいた。 話の展開、文字数、内容、全てが読みやすくていくらでも読めた。 塩野七生(しおのななみ)さんもおすすめ。 長年イタリアに住んでいらっしゃるので面白い小話がたくさんある。 シチリア島のマフィア、ベネチアのゴンドラ、医学生の軍隊生活、話好きな少年・・・・・・ 正直、本業の方の歴史小説は読んだことがない笑 カエサルがイケメンなのは分かるがそれ以上は興味がない 話が変わりますけども、 現実逃避をしたくなったらKIMONO姫のミロリ姫(漫画)を読んで元気を出す。 やまだ…
「ヴェネチアの紋章」の原作本は塩野七生著「聖マルコ殺人事件」 2020年12月 雪組次期トップコンビ(彩風咲奈・朝月希和)お披露目公演は、1991年に花組で上演された柴田侑宏作品 「ヴェネチアの紋章」と発表になりました。 11月にスカイステージのアンコールアワーで、「ヴェネチアの紋章」を放送してたのを、タイトルに釣られてちらっと観たんですが、なにせ30年近く前の1991年の作品なので、画像が粗く、観てられなくてすぐ消してしまったんです。 ちゃんと観ておけばよかった… ダンサーとして定評のあった、なーちゃんこと大浦みずきさんと、相手役のひびき美都さんの退団公演としても有名です。 読書感想はこちら…
塩野七生さんのルネサンス歴史絵巻三部作とは? 私が借りた本は「聖マルコ殺人事件」というタイトルですが、Amazonで検索したら、 「緋色のヴェネツィア 聖マルコ殺人事件」が出てきます。 当初のタイトルは「緋色のヴェネツィア」がタイトルで、聖マルコ殺人事件はサブタイトルだったようです。 銀色のフィレンツェ メディチ家殺人事件 黄金のローマ 法王庁殺人事件 緋色、銀色、黄金(色)を合わせて三部作と呼ばれているのですね。 1970年からイタリア在住の塩野七生さんに関する記事は新聞で読んだことがありましたが、著作を読むのはこれが初めてです。 16世紀前半、海の都ヴェネツィアはトルコ、スペイン、神聖ロー…
【連続投稿655日目】 2021年1月4日(月)のNHKニュースウォッチ9で、作家の塩野七生がインタビューに答えていました。 塩野七生は、「ローマ人の物語」、ベネチアの栄枯盛衰を描いた「海の都の物語」、「ギリシャ人の物語」「十字軍物語」などなど、古代から中世までの地中海世界を切り取って、政治、経済、文化の観点から描いた、私が大好きな作家です。 ja.wikipedia.org インタビューから気になった言葉を抜粋します。 ・コロナ禍において、どの国のリーダーも対応が全然ダメだった。自分が責任を取る、その代わりこれをやるという指揮系統が一本化できなかった。誰に責任があるかわからない状態。決断でき…
【連続投稿597日目】 座右の書は必ずしも1冊である必要はありません。お勧めの本は何ですかと聞かれた時紹介するのは、むしろ別の本だったりします。 「ローマ人の物語」。塩野七生が1年に1冊ずつ15年かけて執筆した、ローマの歴史小説。紀元前8世紀ローマが始まったエピソードから、西ローマ帝国が滅びる紀元後5世紀まで。人生の誕生から成長、死に至るまでのごとく見事に描いています。 そもそも執筆のきっかけは、塩野七生が大好きだったユリウス・カエサルを書きたかったからだそうです。しかし彼を書こうとしたら、カエサルがなぜ国のありようを改革しようとしたのか。変えたかった国はどのようになり、そして終わっていったの…
※2008年7月15日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 今まで日本中でこれほどに「ルネッサーンス!」と叫ぶことはなかっただろう。 ワイングラスをカチリとならすこの風習は、合コン、歓送迎会、打ち上げなど、様々な場で活用されている。 髭男爵の功罪はさておき、ふと思ったのだ。そもそもルネサンスって何って。 Wikipediaによると「ルネサンス(仏: Renaissance 直訳すると「再生」)とは、一義的には、14世紀 ~16世紀にイタリアを中心に西欧で興った古典古代の文化を復興しようとする歴史的・文化的諸運動を指す。」とある。 そういえば、世界史の授業で習ったような気がする。「古典古代の文化の…
ローマ人の胸の内を、定説とされる史実を超え、著者の解釈を踏まえて描かれる本シリーズ。塩野七生さんは、それゆえ本書は歴史書ではなく「歴史エッセイ」だと言います。 どんなに正当とされる歴史書も、著者が生きる社会背景や本人の信条が必ず反映されるもの。近代、現代ヨーロッパで書かれたローマ史の歴史書なら、キリスト教をベースにした宗教観、フランス革命を経た社会観がどうしても反映される。 著者はキリスト教すらメジャーになる前のローマ時代に書かれた一次資料を読んではじめて腹落ちしたという、ローマ人の行動原理を念頭に物語を紡ぎます。 日本におけるイタリア史、イタリア文化への関心を高めた功績をたたえられ、イタリア…
本棚というのは、持ち主の外側にある脳だといえる。最近こういう機能を果たすモノとくればコンピュータで、脳との直接接続も夢物語じゃなくなりつつあるのだけど、本はそれよりはるかに古い歴史を持っている。もし読んだ本の内容を全て脳内にストックしておければ、本棚なんていらない。というか、本を買って所有することすら不要だろう。図書館で読めばそれでいいのだ。逆に言えば、そうではないからこそ購入して所有することが必要であり、それを本棚に並べておくことも必要になる。どこに何が書いてあるのかがわかれば、それは記憶しておくのと同じで、本棚を使うことで人は脳の実容量を遥かに超えた情報を保持しておくことができる。まあ実際…
6)★★★☆ 騎士団長殺し 第2部: 遷ろうメタファー編(下) (新潮文庫) 作者:村上 春樹 発売日: 2019/03/28 メディア: 文庫 7)★★★★ ローマは一日にして成らず──ローマ人の物語[電子版]I 作者:塩野 七生 発売日: 2014/04/25 メディア: Kindle版 ・アテネでは、貧しいことは恥ではない。だが、貧しさから脱出しようと努めないことは、恥とされる。 8)★★★★☆ 荘子 内篇 (ちくま学芸文庫) 作者:荘子 発売日: 2013/07/10 メディア: 文庫 ・ひとたび持ちまえの肉体を授かったからには、損なわぬよう大切にして生の尽きるのを待とう。 ・徳は名誉…
ジョージハリスンの この曲が離れない・・・・。 www.youtube.com ↑の動画はBeatlesですけどね。前は頭からモーニング娘。の 「ザ・ピース」が離れなかったんですが今はこの曲です。 モーニング娘。よりは全然いいけど、ずっと頭の中が これで埋まってるのでそれはそれで辛い・・・・。 文藝春秋3月号を買いました。芥川賞の「推し、燃ゆ」が 読みたかったので。 文藝春秋2021年3月号[雑誌] 作者:藤原正彦,角田光代,片山杜秀,船橋洋一,羽田圭介,塩野七生,橘玲,小川洋子,西川美和,吉田修一,林真理子,佐藤優 発売日: 2021/02/10 メディア: Kindle版 まだ途中ですが、…
そういえばペシャワール会の中村先生の告別式の時、息子さんの答辞を読んで、中村先生も息子さんも理想的な九州男児なのだろうけど、そういう「男とは、こうあるべきだ」という文化の強い土地で、理想的な九州男児になれない人はどうするんだろうか?と、思ったら、たまたま図書館で借りてきた本がまさに、そういう理想的な九州男児になれない人の話でシンクロニシティを感じて面白かったですね。(図書館って、こういう思いがけない出会いがあるのがいいですね) 天文館通りという描写があるから、舞台は鹿児島で、男性文化の強い土地の話で。そこで展開される地方企業の社長の息子で、しかも長男。そのうえ生徒会長で、剣道部の部長で、身長1…
教育とはなにか?学校教育が始まり長い年月が経過していますが、今の教育方針が本当に正しいかはわかりません。本当に必要な教育とは、何かもっと正しいあり方があるのではないか。色々と考え転換していく必要があるように感じます。--------------------------以下引用--------------------------リンク①教科書に書いてあるのに板書をノートに写す必要がある「教科書は出版社が力を注いで、わかりやすく、理解しやすいように作ったものですよね? その内容をそっくりそのまま黒板に板書し、ノートに写す…普通に考えて、汚く、わかりにくくなりませんか?ノートをとることで暗記できるわ…
日曜日の昼下がり、シリーズ最終巻を読み終えた――。 街道をゆく 43 濃尾参州記 (朝日文庫) 作者:司馬 遼太郎 発売日: 2009/05/07 メディア: 文庫 最終巻は作者が急逝してしまったので未完で終わってしまっている。 舞台が尾張名古屋なので、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、英雄3代の話だったので、最後まで読めなかったのは残念だ。 それでも全43巻を読み通すことができたという喜びの方が大きい。 [まとめ買い] 街道をゆく 作者:司馬遼太郎 メディア: Kindle版 このシリーズ、図書館の文庫本の棚にズラリと並んでいて、いつかは読んでみたいと思っていたけれど、いつまでたっても手に取る…
こんばんは、コマちゃんパパです。 先日、塩野七生著「十字軍物語」を読み終えました。 キリスト教徒とイスラム教徒の戦いを描いたものでしたが、キリスト教徒が作った中世城塞には防御拠点としていろんな塔が出てきます。エルサレムには「ダビデの塔」「タンクレディの塔」、アッコンには「呪われた塔」とか何らかの由緒あって塔の名前が付けれているようです。 うちにもキャットタワーという「塔」がありますが、今日、おネコ様を観察していると「ふたばの塔」と名付けたくなってしまいました。いきさつは以下の通り。 もともと、コマちゃんの誕生日プレゼントで買ったものなのですが、一番上の席とハンモックはふたばが普段使っていて、お…
文藝春秋2021年3月号 (第164回芥川龍之介賞受賞作 宇佐見りん「推し、燃ゆ」 全文掲載)発売日: 2021/02/10メディア: 雑誌 Kindle版もあります。文藝春秋2021年3月号[雑誌]作者:藤原正彦,角田光代,片山杜秀,船橋洋一,羽田圭介,塩野七生,橘玲,小川洋子,西川美和,吉田修一,林真理子,佐藤優発売日: 2021/02/10メディア: Kindle版 「文藝春秋」の今月号(2021年3月号)には、受賞作となった、宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』の全文と芥川賞の選評が掲載されています。 恒例の選評の抄録です(各選考委員の敬称は略させていただきます)。 川上弘美 今回の作品の中…
三月号の文藝春秋は「推し、燃ゆ」、芥川受賞作が載っている。すでに受賞作、「推し燃ゆ」は単行本として本屋の棚には山積みされている。受賞作は¥1400で売られている。 ¥1000で購入できる文藝春秋、芥川受賞作が全文載っているのに、単行本を態々求める人がいるだろうか? せこい感覚を持ち合わせている私は、芥川賞受賞作を購入したことはない。三月号文藝春秋誌に全文載っているので得したと思ってニヤついている。 巻頭のエッセイは私の好きなコーナーで、毎回楽しみにしている。7~8人の当代活躍している著名人が執筆している。過去には、司馬遼太郎、立花隆さんらが先陣を切って縦横無尽に筆致を尽くしていた。 現在は藤原…
ニコラス・エプリー『人の心は読めるか?』(の2015年版)を読んだ。 人の心は読めるか? 作者:ニコラス・エプリー 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/01/23 メディア: 単行本(ソフトカバー) 内容は紹介文にある通り、 私たちは日々、相手の心を推測して生きている。ところが実は、もっとも近しい人の心でさえ、知らず知らずのうちに読み誤っていることが実験で明らかに。誤解や勘違いを引き起こす脳の“罠”を知っておけば、うまく人間関係を築き、人を動かすことができるはず。 というもの。 お互い人の心は読めていない、ということを説く本。 以下、特に面白かったところだけ。 相手のことは、期待…
小説 イタリア・ルネサンス 1 ヴェネツィア 塩野七生 新潮文庫 1100円(税込) 表紙も綺麗です。 ☆☆☆☆☆ 華麗なるルネサンス物語! 全4巻のシリーズです。 塩野七生さんは1937年7月7日生まれ。 83歳! お元気です。 7月7日生まれなので“ななみ”と言うお名前だそうです。 素敵なお名前です。 インタビュー記事を読みました。 文庫の写真もそうですが、とても格好いい。 大きな宝石を身につけ、ザ・マダムの貫禄です。 ☆☆☆☆☆ 本書は綺麗な口絵カラーがついています。 表紙も素敵ですが、綺麗な文庫です。 文庫なのに1000円超え!! ☆☆☆☆☆ ミステリー要素も含みますが、大人な恋愛小説…
マキャヴェッリ著、齊藤寛海訳、岩波文庫 図書館で借りる。メディチ家 - a follower of Mammon と同様、メディチ家を調べる過程での必要性から読んだ。「君主論」で知られるニッコロ・マキャヴェリの歴史書(役者は小説としてとらえている)。初期のメディチ家の黄金期といえるコジモ、ピエロ、ロレンツォの時代を中心に、その前史のイタリア史からロレンツォの死までを描く。 基本的には都市国家間の戦乱の話で、その過程や結果が淡々と(延々と)記述される。それぞれダイナミックで、人間味あふれる時に爽快な、時に残酷な場面が描かれているが、王侯や聖職者、当時都市国家の戦争では一般的だった傭兵のトップら人…
文藝春秋2021年3月号[雑誌] 作者:藤原正彦,角田光代,片山杜秀,船橋洋一,羽田圭介,塩野七生,橘玲,小川洋子,西川美和,吉田修一,林真理子,佐藤優 発売日: 2021/02/10 メディア: Kindle版 文藝春秋で私がいちばん楽しみにしているのは表紙の絵と、折りたたみになっているびよんと広がる目次の上の横長のイラストなのだが、今号もそれらは期待を裏切らない、ずっと眺めていて飽きないすばらしさ。 で、ちょっと気がついたこととして、昔はページの下隅に入っていた、ケロリンやかるかんやひよこや白松がモナカの広告がなくなってるのね。なんかさびしい。 ああこのさびしさ、前にも感じた、というので思…
本日は文藝春秋本誌の3月号の発売日。 文藝春秋2021年3月号[雑誌] 作者:藤原正彦,角田光代,片山杜秀,船橋洋一,羽田圭介,塩野七生,橘玲,小川洋子,西川美和,吉田修一,林真理子,佐藤優 発売日: 2021/02/10 メディア: Kindle版 今回は半年ぶりに、芥川賞の受賞作品が全編収録されている(ちなみに某文学賞は抄録しか掲載されないが作品自体が長い)。今回は宇佐美りん先生の「推し、燃ゆ」である。勿論、単行本も販売されている。文藝春秋本誌を買えば全文読めるけど、敢えてハードカバーの単行本をお買い求めになるお客様もいらっしゃる(私も一度やった)。文藝春秋本誌の方が価格は安いのだけれど。…