多摩川　筏道

はじめに 古い地図で河口付近の蛇行を見る 下野毛、等々力を拡大する 旧流路と現流路に色付けをして比較する 府中本町駅近くの旧流路を見る 多摩川の洪水についての論文 はじめに かつて、多摩川は「暴れ川」と言われていました。 大きな台風が来ると、そのたびに多摩川には大水が出たのです。 昭和４９年の洪水では、東京都狛江市の多摩川近くに被害が出て、いくつかの住宅が川に流されニュースになったことは記憶に新しいです。 そして、多摩川に近代的な堤防ができる前は、大水のたびに多摩川は蛇行したのです。 ここでは、多摩川の蛇行の跡になる「旧流路」について、二つの資料を見ることにします。 古い地図で河口付近の蛇行を…

１．筏の松 ２．川崎側の矢野口の渡し場を望む ３．広く残った昔みち ４．「旧品川みち」の案内 ５．路地になった「旧品川みち」 ６．大通りと出会う昔みち 話のいどころ それぞれの話 １．筏の松 多摩川の上流から筏に乗った筏乗りたちは、この松に筏を繋いで休憩をしたそうです。 それで呼び名も「筏の松」になりました。 当時、松の木は二本あったそうで、目の前の切り株も二つありました。 つぎの二枚の写真は、調布市郷土博物館に展示してあったものです。 筏の松を伐採する直前に撮ったもので、たいへん貴重な写真です。 《出典》調布市郷土博物館・利用申請済 ２．川崎側の矢野口の渡し場を望む 多摩川右岸になる川崎側の…

稲田堤 ～ 矢野口の渡し 作成した順路図 順路図を描くための引用文とキーワード キーワードからの問い・解答 問い１：「菅の多渡様」（すげのたとうさま）とは 解答１：稲田堤の堤防にある水難除けの祠 問い２：「矢野口の渡しを利用して、調布の町へ」とは 解答２：筏乗りたちは、矢野口の渡しを渡って甲州街道へ出た 作成した順路図 青い線が作成した順路 順路図を描くための引用文とキーワード そして菅の多渡様（堤防上の小祠）付近から、矢野口の渡しを利用して、調布の町へ入って行った。 《引用文献》平野順治,2008,大田区郷土の会,『多摩川の筏流し』,p237 キーワード ・菅の多渡様 ・矢野口の渡しを利用し…

登戸の渡し ～ 稲田堤 作成した順路図 順路図を描くための引用文とキーワード キーワードからの問い・解答 問い１：「カリタス学園の中を突つ切る」とは 解答１：明治の地図で、この場所に一本の道があることを確認できる 問い２：「二ヶ領用水を越えて」とは 解答２：中野島にある二ケ領用水の流れを横断すること 問い３：「稲田堤に出る」とは 解答３：多摩川の堤防の上に出ること 作成した順路図 青い線が作成した順路 順路図を描くための引用文とキーワード 引用文 上述のようにここで左岸へ渡る者もあったが、さらに先へ行く者は、中野島のカリタス学園の中を突つ切るような形で歩き、野土呂堰から取り入れた二ヶ領用水を越…

フォームを表示する このサイトでは多摩川の筏道のいろいろについて書いてみました。 ほとんど知られてない筏道についての資料は少なく、調査に時間がかかりました。 現地を何度も歩いて写真を撮り、参考資料もできるだけ調べたつもりですが、内容に疑問なところや間違いがありましたらご指摘ください。 また、多摩川の筏道に関係した情報やご質問、表示の不具合などもどうぞ。 みなさんの中には、多摩川の河岸を散歩される方も多いでしょう。 のんびりした散歩の途中に、なにげなく細い道を見つけたら、それはまだ知られていない古い筏道だったかもしれません。 そんなときに、この『多摩川の筏道』を思い出していただけたら、幸いです。…