精神科医であるヴィクトール・フランクルによるノンフィクション。
自身の強制収容所での経験をもとに書かれている。原文は1947年に出版。「言語を絶する感動」と評された。日本では1985年の霜山徳爾による翻訳のほか、2002年には池田香代子訳による新版が出版されている。
夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録
夜と霧 新版
アラン・レネ監督による映画作品。
1955年にフランスで公開。第二次世界大戦中のホロコーストを告発したドキュメンタリー。日本では1961年に公開された。
夜と霧 [DVD]
死に至る病とは絶望のことである キェルケゴール 著者ヴィクトール・フランクルは、ホロコーストを生き延びたオーストリアの心理学者。本書は、強制収容所に於いて限界状況にある人間の姿を、心理学的に記録したものである。人間はいと高き處に近付けるという確信。人間性の最低劣を目撃した筈の著者が語る「人間性への確信」には、感動を禁じ得ない。 面白く読んだのは、「元来精神的に高い生活をしていた感じ易い性質の人間が、屡々頑丈な身体の人々よりも収容所生活をよりよく耐え得た」というパラドックスについての説明。 内的な豊かさを具えた人間は、極限状況に於ても精神世界へと想いを馳せる事で、自らが未来に向かって、何かのため…
2010年4月号掲載 2009年11月、初めてベルリンに行った。ベルリンの壁崩壊から20年がたち、何か書いてくれという話が職場から入り、ローマから向かった。行く前のイメージとはずいぶん違う、とてもいい感じの町だった。人も親切でまじめだ。冗談話から入るというイタリアの習慣からすれば、気候も重なり、暗い印象があるが、近くで話してみるとみないい人ばかりだった。 ドイツのことは勉強したことがないが、過去にいろいろなところで関わってきた。私は1986年の映画、「ベルリン 天使の詩」を学生から社会人になる間に何度も観ていた。だから、それと絡める記事を書いた。その際、まず本屋に入りベルリンが関わる小説を探し…
いまニュースをにぎわせている広域強盗事件。 なぜ多くの若者たちが簡単にSNSでリクルートされ、犯罪に加担してしまったのか。 メディアの言葉の使い方を批判するのは、ジャーナリストの浜田敬子氏だ。 浜田敬子氏。バランス感覚の優れたリベラル派の論客だ。(5日のサンモニより) 《メディアもふくめ『闇バイト』という言葉を使う。私はこの言葉の軽さが、犯罪に対するハードルを下げている感じがする。お金に困ったら『高額バイト』、『闇バイト』とSNSに気軽に書き込んでしまう。これによって、「犯罪」なんだという意識が、とくに末端で使われている人には非常に薄いのではないか。 メディアの言葉の使い方、『闇バイト』もそう…
節分だ。 福はうち!の豆。毎年使うマスは結婚式で配ったやつ。 先日、畑を鍬で掘ったら、土が凍って板状のかたまりになっていた。寒気はまだ続くのか。 むかしは、節分の日は、自作した鬼のお面をつけて帰宅して、玄関で子どもたちが悲鳴を上げるのを楽しんだりしたな。明日は立春。みなさんの息災を祈ります。・・・・・・ 中村哲医師は、1994年にパキスタンの北東、アフガニスタン国境に近いペシャワールでライ(ハンセン病)の治療を始めた。(差別をなくすために「ハンセン病」と病名を変えることに異論を持っていた中村さんの用語法に従い、以下「ライ」と記す) 「汚い聴診器が一つと、ディスポ(使い捨て)の注射器をなんべんも…
『ユーモアのある人が好きです』 博多華丸大吉さんの漫才みたいな始まりになってしまいましたが(笑)、ここ数年でしょうか・・・老若男女問わず、この人好きだなぁと思った人の共通点が、この “ユーモアのセンス” がとても素敵な人達だったような気がします。 まぁこのセンスというのも、何をもってセンスというかはやっぱり千差万別というか、十人十色というのが、難しくも面白いところであり、何にでも言えるのかもしれませんが、その ”ツボ” が合うかどうかというのは、人間関係において何気にカギになるのかもしれません。 以前に「笑いの凄まじさを実感」の記事でも書きましたが、一時 “ルミネtheよしもと” にはまった人…
こんにちは!でじきちです。しばらく、辞令を受けてからの年末年始の振り返りを記していきます。 どうしたってネガティブな気持ちになってしまうこと、メンタルが落ちてしまうこと、ありますよね。今回は、そんなネガティブな気持ちを自力でポジティブに変える心の持ち方、考え方をシェアします。 <目次> 突然の内示 刺激、反応、選択の自由 「7つの習慣」「夜と霧」 「ABCDE理論」 まとめ 突然の内示 2022年11月11日、部長から内示を受けました。来期、新しい組織が出来る。あなたはDX推進するチームのリーダーだと。 私は入社は研究職だったものの、その後18年、ずっとマーケティング関連の部署で仕事をしてきま…
泣かない人 と ずっと おもっていた ママのことを お家に お嫁さんに来て ずっと いじめられてて (後妻さんだったおばあちゃんに…😑 けど みんな天国だからそっと書いた…) ずっと つらく ずっと たえて 何人かのママがいる? みたいに いろんな立ち回りして いろんな気づかいして いつも ぱつぱつみたい いつも へとへとみたい なのに ひたすら 家族のために 尽くしていた 泣けるほどに… いじめたおばあちゃんは やっぱり ボケてしまったけど 最後は ママじゃないと!👵 となって ママのお顔 なでなでしてくれてた… なぜか 集団生活 こわい子どもだった いまも だけど… 幼稚園も 初日で挫折 …
『夜と霧』の問題点 読んだことはないが。。。いいことが書かれていると思う。 ただ、問題があると思う。 多くの人が気づいていないこと。 『夜と霧』の問題点とは ワタシは、幸い、年よりです。 だから、『夜と霧』を読むと理解できると思う。 でも、 若い人が読んでも、絶対に、理解できないと思うという点が、この本の問題。 余談 たぶん、間違えていると思うが、、、人生とかに対する考え方として、 今を生きる(将来とか、過去は、まあ、どうでもいいじゃない) 現状を認める(現状は、現実だから、それに対して、どうこう言っても仕方ない) みたいなのがあると思う、 思考におけるテクニックみたいに感じるが、『夜と霧』も…
近所に咲いていた! セイヨウキンシバイ 先月のはじめ頃、傘を無くした。 月曜日に無くして、気づいたのは金曜日だった。 雨がポツポツ降る日の午前、スーパーに買物に行き、カートに掛けて、買物が終わって片づける時、傘をはずして持ち帰るのを忘れた! と思った。 その日の午後、歯医者のところにも行ったのだが、金曜日に雨が降って、やっと傘が無い事に気づいた私は、スーパーに忘れたのだと思い、あわててスーパーに行って従業員に聞いてみた。が、「お預かりしていません。」との事。 あの日は前週に忙しかったのと、前の晩よく眠れなかったという事もあり、頭がボーッとしていて、よく覚えていない。 結局、『置き引き』されたの…
こんにちは。えのきいなです。 疲れが抜けません。今日は土曜で休みですが朝5時半に起きました。 ジジィ過ぎる…。 結局その後何時間か起きてまた寝たんですけど割とすぐ起きましたね。 寝るのも体力が要ると言いますしね…老い……? 今日は体がだるいしやる気も出ないしで何もしない日にしようかな…と思っています。 まぁ既に3時間くらい動画撮ったんだけど… 横になっても寝ることが出来ないので前から見たいと言いつつ結局一切見れていないスパイファミリーを見ようかな…? --- ・携帯を買い替えることにしました →先日、電車を降りる時に無理やり乗り込んできたおばさんにぶつかられ、スマホをホームに落としてしまい画面…
洗濯機を2回回して、部屋を片して、掃除機かけて、洗面所の排水口を掃除して、風呂の排水口を掃除して、金曜日に終わらなかった仕事して、風呂中にギトギトに生えたカビを掃除して、体がちょっとしんどいなと思いつつも、壁のぼりに行って、買い物して、食事の用意して、洗濯もの取り込んで、風呂入って、洗濯ものたたんで、明日の準備したら、もう夜なのね。 全然休めてない。 いかんね。 やりたいことまでたどり着かない。 眠って起きたら、もう仕事。 仕事しかしてない・・・。 イカン、イカン。 理想に届かないことにフラストレーションがたまる。 仕事しかしていないことに、焦りを感じる。 仕事以外の、やりたいことがしたい。 …
『サウルの息子』公式サイト https://www.finefilms.co.jp/saul/ 2016年3月9日 ライムスター宇多丸さんがラジオでしゃべっていて、そのことで気になっていたが、そのあとに町山智浩氏も、そのことに触れていて、それは、自分が勝手な思い入れに過ぎないけれど、「夜と霧」を読んだ時に、この閉塞感や拘束感が、介護で辛い時期と、似ている、というような感じがしていて、それもあって、昔見たことがある「ショア」の監督が、この映画は評価していた、という事もラジオで知り、それもあって、そんなに体験としてリアルに近い(という言い方も不遜というか、失礼なこともあるのだろうけど)のかと気にな…
メインブログ(課長がおすすめする仕事に役立つ本100冊+)では、基本的に読んだ順・再読した順に投稿しています。 ブログ開始から1年以上経過し、一定量がストックされてきたので、体系別に分類し、メインに合わせて随時更新していきます。 ランキング参加中読書ランキング参加中知識ランキング参加中書評 Ⅰ.世代別 (1)社会人1年目 (2)社会人中堅 (3)管理職1年目 Ⅱ.目的・シチュエーション別 (1)社会人の基礎 1.文章力を鍛える 2.思考法を鍛える 3.行動力・習慣を身につける 4.交渉術を手に入れる (2)管理職の基礎 1.コーチングする・フィードバックする 2.リーダーシップを発揮する 3.…
初めまして、ミニマリストのきゅりおです 最初の投稿から過激なタイトルで申し訳ありません ブログを始めるのはもうこれで4回目ほどになります 始めてみては挫折をし退会してはまた始めるの繰り返しです 今回はぜひ長続きしてほしいと思っています このブログでは主に僕の人生観を大いに語っていきます 誰か一人でも何か影響を残せたら嬉しいですね 人がこの世に生まれてきた意味とは何か、それは精神を高め人の役に立ち世の中をほんの少し良くする そしてその想いを次の世代が引き継ぎ、そうして世の中はだんだんと良くなっていく それこそが人がこの世に生まれてきた意味だと確信しています しかし全ての人が何か大きなことをする必…
年度末のせいか、仕事で忙しく書店に行く機会がめっきり減ってしまい、行けた時には少し長居するようになった。文春文庫の新刊を見ていると、普通の文庫とは手触りが違う本があった。素材の説明はできないのだが、いつもの指の滑りがいいのとは別で、少し指に引っかかるような。自分が持っている本だと、内田洋子「モンテレッジォ 小さな村の旅する書店の物語」と同じ感触。この文庫も本がらみ。これはいい本に決まっていると、購入した。これもジャケ買いの一種か。 若松英輔「悲しみの秘義」。若松さんは早朝のNHK教育の番組(宗教系)でたまにお目かけするが本を読むのは初めて。なんかやさしそうな顔をしている人である。この本は、日経…
今日は休みだった。ここ最近は読書は再び村上春樹の本を素朴に読むスタイルに戻りつつある。今日は『村上春樹雑文集』を読んだ。この本の中で、カルトによって閉鎖的な環境に置かれながら隠し持っていた『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読んでシビアな状況を乗り越えた人物の話に興味を惹かれる。私自身も――繰り返しこの日記で書いてきたが――今になって思い返してあれは「洗脳」だったのかもしれないと思う出来事を潜ってきた(とはいえ、私の場合は自らその環境に適応しようとさえしたわけだが)。ただ私の場合、「これはおかしい」と思う勘が働き結局今までこの世界に自分をつなぎ止めることに成功してきた。それは闇雲に…
2023/03/08 アルベール・カミュ「ペスト」(新潮文庫)-1 1947年の続き 感染症が起きたとき、どのような対策をとるかは政治の仕事になる。なので、統計や対策、声明は市が出すものになる。医師や技術者、科学者は政治のサポートにまわる。2020年のグローバルなコロナ禍から見ると、この市の運営はとても理想的に行われている。行政は科学者や医師の意見を尊重し慎重に判断し、市民は行政に不満を持たないし、デマや流言に惑わされることがない。緊張に耐えられなくなったものが市の行政を破壊する行為にでることもない。誰もがリテラシーが高く、理性的に冷静に事態に対応している。市も市民の監視を強化しようとしない。…
www.youtube.com 変奏アラビアンナイトである。昔々あるところに‥‥と未来からみたら現代が昔にあたる態で映画は始まる。物語の専門家であるアリシアが仕事で訪れたイスタンブールで記念として古びたガラス瓶を買い、ホテルの洗面所で磨いていたら蓋が外れて魔人が現れる。魔人は3つの願い、心からの願いを言えと彼女に迫るのだった。誰もが知っているお伽噺の「ランプ(ここでは瓶)を磨いたら魔人が現れて」「3つの願いを叶えてくれる」という骨子はそのまま、細部は若干変えつつモチーフが位置を変えて対応していくのが見ていて面白い。 それにしてもティルダ様はふとした拍子に無邪気な少女のような顔をするのがもうね。…
―借りてきた本リスト― ・「一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた」山崎圭一 SBクリエイティブ・「NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧」諸富祥彦 NHK出版・「負けない人生」古川智映子 潮出版社・「二十一世紀への対話〈上〉」 アーノルド・トインビー、池田大作 聖教新聞社 続刊「〈中〉」、「〈下〉」 ―購入した本―・「本好きの下剋上 第五部女神の化身編10」香月美夜 Toブックス・「食べようびMOOK ゆる自活BOOK」 オレンジページ・「覚えておきたい! 新・料理の基本123」扶桑社・「syunkonカフェごはん 7」宝島社 山本ゆり…
『祖国地球』人類はどこに向かうのかエドガール・モランアンヌ・ブリジッド・ケルン菊地昌実 訳叢書・ウニベルシタス 法政大学出版局1993年12月25日 初版第一刷発行 目次プロローグ 歴史というものの歴史 1 地球時代2 地球的身分証明書3 地球の最後の苦しみ4 地球上の私たちの目的5 不可能な現実主義6 人類政治7 思考の変革8 滅びの福音書結論 祖国地球 昨日の続き。 megureca.hatenablog.com マルクスの資本論的考え方「あらゆる事物の商品化」から先。 ・戦争が終わった1945年、進歩主義の大いなる希望があったはずが、更に経済の後退、不況、飢饉、内戦、部族・宗教戦争へと。…
経済ジャーナリスト、と言っても様々な商品をお安く買う紹介をするという、とても庶民派の著者。 実際に、多くの人が欲しい経済の情報はコレなのですよね。 そんな著者が、現代の医療では治癒できない難病の末期で、余命いくばくもないと診断されてしまいます。 体調も悪化していくのですが、著者は最後まで仕事を続ける、という決断をします。 そればかりか、自身の葬式の手配をしたり、戒名を事前にもらったりなど、およそ精力的とも言える活動をします。 本当辛いのでしょうけど。 仕事をしたいというよりは、人を喜ばせたい、役に立ちたい、という気持ちがとても伝わってきました。 本書を読んでいて、正岡子規の『病牀六尺』を思い出…
内容を忘れないように読み終わったらメモを取ろうと思っていたら早20冊以上溜まり、今となってはもう何も覚えていない。本当に継続できない。何も習慣化させることができない。以下、おぼろげな記憶で書いたちょっとした感想。
ヴィクトール・E・フランクル著 池田香代子訳 やっと読み終えた。淡々とした文章。苦痛を受け入れ生き延びてきた精神科医の物語。ちょっと難しいので実際に読んだ方が良い。中途半端な理解で紹介する気にはならない。 極限状態でも人間は成長の可能性がある。自由がある。深い。 人類の必読書と言われるのも分かる気がする。どうしても夜と霧が合わなければアンネ・フランクの日記を読んだ方が良い。
華語文学の新しい風 (サイノフォン) 白水社 Amazon “サイノフォン”という聞き慣れない言葉と、劉慈欣の名前に惹かれて手にした本。なんでも華語文学の新たな流れを紹介する白水社の新シリーズの第1巻なのだそう。 サイノフォン(華語語系文学/Sinophone Literature)とは、もともとおよそ大陸以外の台湾、香港、マカオといった「大中華」エリアと、南洋すなわちマレーシアやシンガポールなどの国の華人コミュニティー、ひいてはより広く世界各地の華裔ないし華語使用者の言説とエクリチュールの指すものです。 巻頭に収録された11ページほどのシリーズ刊行に寄せた編者の一人王徳威の一文はちょっと難し…