JR東日本が、オリエント急行をイメージして、試験的に製作した豪華客車。
24系寝台車の一員で、完全新造車としては唯一JR発足後に生まれた車両であった。
寝台車+ラウンジカー+食堂車という3両編成で、24系の他、14系にも連結することが可能となっていた。
製造・内装・塗装が、3両全て異なっているのが特徴だった。
寝台車は日本車両が、ラウンジカーは富士重工が、食堂車は東急車両が、それぞれ製造を担当した。
また、寝台車は高島屋が、ラウンジカーは松屋が、食堂車は東急百貨店が、それぞれ内装を担当した。
青とシルバーのツートンに金色の帯を巻いた寝台車には、バスタブやブラウン管テレビ等を設けた2人用個室のエクセレントスイートを1室、北斗星のロイヤルに準じた1人用個室のスペーリアツインを2室備えていた。
エンジ車体に窓周りをベージュ色にしたラウンジカーには、バーラウンジが設けられ、自動演奏するアップライトピアノも設けられていた。
緑一色に金の帯を巻いた食堂車には、最後尾という特徴を生かして大きな展望窓が設けられ、上野への推進回送用運転台も内蔵されていた。
これらの設計手法は、後の豪華列車E26系カシオペアにも用いられた。
1988年に横浜博覧会の展示物として展示され、後に北斗星系統をはじめとする臨時列車や団体列車に用いられたが、老朽化が進行した為、2008年のさよなら運転を以て営業を終了した。
現在は食堂車とラウンジカーが埼玉県のショッピング施設「ららぽーと新三郷」の施設として、寝台車が東京都江東区のレストランとして活用され、保存されている。
ラウンジカーは、現在も車内に立ち入る事が出来、往時を偲ぶことが出来る。