一柳直盛(ひとつやなぎなおもり) 初代伊豫西條藩主 一柳直盛は一柳直高の二男で、直末の弟。永禄7年(1564)美濃国渥美郡で生まれる。四郎右衛門、監物。 羽柴秀吉の播磨三木城攻めのあと呼ばれて兄直末の被官となり、兄と戦場で行動をともにしたが、天正18年(1590)伊豆山中城の強襲のとき直末が相手方の銃弾に倒れたため、兄の後を引き継いで全軍を指揮した。 その功により太閤より尾張黒田3万石(愛知県一宮市木曽川町黒田)を与えられ城主となる。直末には嫡男の松千代が誕生したが、まだ赤子だったため、秀吉の命により弟の直盛が兄の後継者になったのである。 賤ヶ岳の戦いでは秀吉から「兄にも劣るまじき者なり」と賞…