訓読 >>> 126遊士(みやびを)とわれは聞けるを屋戸(やど)貸さずわれを還(かへ)せりおその風流士(みやびを) 127遊士(みやびを)にわれはありけり屋戸(やど)貸さず還(かへ)ししわれそ風流士(みやびを)にはある 128我(わ)が聞きし耳によく似る葦(あし)の末(うれ)の足ひく我が背(せ)つとめ給(た)ぶべし 要旨 >>> 〈126〉みやびなお人だと聞いていましたのに、私をそのまま帰してしまうなんて、何と無粋な風流士ですこと。 〈127〉私こそが風流士です。あなたと一夜を共にすることもなく帰したのですから、私こそ本当の風流士です。 〈128〉聞いていた噂どおり、葦の葉先のように弱々しく足…