(2025/1/9) 『台湾の妖怪図鑑』 何敬堯(著) 魚儂(イラスト) 出雲阿里(翻訳) 原書房 2024/4/12 <はじめに> ・台湾妖怪の痕跡は、口伝や文献、実際の景色や物として残されています。筆者は十年間の研究で、妖怪伝説にゆかりのある土地を五百箇所訪れ、五百種類の妖怪を見つけ、その成果を「妖怪図鑑」シリーズにまとめました。 <水の妖怪たち> <龍女:龍王の娘> ・台湾の民話には、龍女がよく出てくる。たとえば澎湖諸島の火鰐の物語や、蘭陽平原の亀将軍の物語だ。文学作品にも頻出し、たとえば19世紀末の文人、陳鳳昌(ちんほうしょう)が書いた『暗澳(あんおう)』という作品にも、人間の男と龍女…