暁の別れはいつも露けきを こは世にしらぬ秋の空かな 六条御息所と源氏の恋の物思い‥ 寂しい別れの悲しさよ🍂 源氏の君の歌🪷 〜明け方の別れにはいつも涙に濡れていましたが、 今朝の別れは 今までにない涙に曇る秋の空ですね 【第10帖 賢木 さかき】 若い殿上役人が始終二、三人連れで来ては ここの文学的な空気に浸っていくのを喜びにしているという、 この構えの中のながめは源氏の目にも確かに艶なものに見えた。 あるだけの恋の物思いを 双方で味わったこの二人のかわした会話は写しにくい。 ようやく白んできた空がそこにあるということも わざとこしらえた背景のようである。 暁の別れはいつも露けきを こは世にし…