「存在しなかった男」(大村友貴美 著)を読みました。 大村氏の本は今年何冊か読みました。 現代の問題を抱えた地方社会を舞台にした小説でした。 この作品は、それとは別のテーマです。 主人公の北館奈々(きただてなな)は津嶋栄(つしまさかえ)と 結婚式を挙げ、ハネムーン先のタイから羽田空港に帰ってきたところ。 空港に着陸する前、「知り合いを見つけたから」と席を外した津嶋。 眠かった奈々はアイマスクをつけたまま眠っていた。 しかし津嶋はそのまま戻らず、奈々は空港にひとり残されたのだった。 こんな始まり。 夫(厳密にはまだ籍を入れていないので婚約者)が失踪してしまう という話は小説でもドラマでも多い。 …