「言葉は性格である」に書いたように、私は「性格(話し方や所作)」と「内面(自然観や社会観や人間観)」を明確に区別しています。「メラビアンの法則」にあるように、人間は外見や性格に騙されやすいのですが、とりわけ日本人はその傾向が強いです。「連続殺人犯」(小野一光著、文春文庫)を読んで、その失望をまた感じさせられました。 大牟田連続4人殺人事件の犯人のヤクザ一家には、二男の北村孝紘という死刑囚がいます。子どもの頃から不良で暴走族にも入った後、父の暴力団の一員になった筋金入りのワルです。「殺人がいけない理由を答えられない日本人」の金川真大のように、犯罪後も「蚊も人も同じだ。だから、殺した」などと述べて…