中心となるのは四人の女。ただし、海街のような姉妹関係ではなく人格。多重人格障害(解離性同一性障害)を描いた2019年に公開された本作は、次々と現れる別の人格を、映像でうまく表現している。予備知識でもないと初めは戸惑うかもしれないが、いつの間にか自然に理解させてくれるストーリーの妙がある。ただし、映画としては短めながらR18指定とのこともあり、例え昼間の時間帯でも近所に不信感を抱かせぬようヘッドフォーンでの視聴を推奨したい。人格中心となるキョウコを演じるのは飛鳥凛で、のっけから一肌どころかすべてを脱ぎ去って見せてくれる。このあたり監督の中田秀夫がテーマに設定したエロスの領域で、清楚な雰囲気を感じ…