歌舞伎を実際に観たのはかれこれ半世紀も前のことである。それ以来とんと縁のないままに来てしまった。でもその時のことをなぜか鮮明に覚えていたりもする。 今でも行われているのかどうかわからないが、1970年代には「高校生のための歌舞伎教室」が開かれ、歌舞伎の解説と一幕ものの舞台が国立劇場で行われていた。毎年、7月の夏休みの次期だったと思うが、学校から希望者を募り格安な料金(受講料)で歌舞伎を観ることができた。教育的な見地から国と歌舞伎界が一緒になって行われた催しなんだと思う。ウィキペディアにもこんな記述がある。 戦後の全盛期を迎えた1960年代から1970年代には次々と新しい動きが起こる。特に明治以…