こっちの選択のほうがまだつらくない、今は と、押し出されるように出て行く顔とすれ違う。 苦しそう、と思う、打ち消す。それが今はいいと思ったということ。そのほかの選択がない、という場所にいるということ。顔と関わるわたしのほうでもいくつかの感情が湧く、一貫性のない、バラバラの。自分のなかで辻褄が合うようにそのうちのどれかを拾って自分のものとしておきたい、そうしないと進まないから、と思うものだけど、もうそれはいいかなとも思う。環境によってどれを拾いどこへどう進むかが決まるけれど、そうやってひとつに決めてやっていくことの限界が、すこし見えるようになったと思う。それはでも、環境によって見えるようになった…