製作-毎日放送・TBS・東映
S52年3月18日〜11月11日 金曜7時から
全35話・30分番組・カラー
原作-石森章太郎
大鉄人17は、宇宙鉄人キョーダインの後番組として製作された。 東映TVとしては「ジャイアントロボ」以来の、本格巨大ヒーロ特撮番組…特撮シーンの全話数に、特撮監督の演出が入ると言う意味では、東映作品としては珍しい造り…であった。 SF的設定に前後編で1話構成のハードなドラマ。ミリタリー物の様な戦闘等、高年齢層を意識して製作された。中丸忠雄や平田昭彦と、シブイキャスティングで固めた豪華な出演陣も見所。
ドラマの構図もユニークで、「ブレイン党対レッドマフラー」「剣持隊長対ゴメス」「ワンセブン対ブレインロボ」「ブレイン対佐原博士」と、それら全てに絡む主人公の南三郎…と、群集劇的なストーリー要素が凝っていて面白い。 が、視聴率はやや伸び悩み、16〜18話を経て思い切った路線変更を実行し、ガクーっと子供向けにしてはみたのだが…時間帯が「キャンディ・キャンディ」の裏番組となったりして、やはり伸び悩んだ。
しかし一方、マーチャンダイジングの要、当時のポピーが販売した「超合金 大鉄人17」は、170万個オーバーの大ヒット商品となり、この記録は後々まで語り継がれる。
環境保護、気象予報や自然災害の予知の為に造られた電子頭脳「ブレイン」は、自然を守る為には人類を抹殺するしかない・との結論を弾き出し、人類抹殺のプログラムを実行。 ブレインは世界の犯罪者やテロリストを集め「ブレイン党」を結成。さらにブレインは災害を巻き起こす巨大ロボットを製造し、人類に挑戦する。
ブレインに封印されていたロボット・ワンセブンは、偶然、南三郎少年の手によって戒めを解かれた。 ブレインロボに家族を殺され、天涯孤独となった三郎少年の友として、人類の守護神として、ワンセブンはレッドマフラー隊と共闘しブレイン党と戦う。
佐原博士
地球を守るレッドマフラー隊の代表。ブレインの生みの親 ・中丸忠雄
南 三郎
17と共にブレイン党と戦う。レッドマフラー隊員 ・神谷正浩
剣持隊長
大胆不敵な戦闘のプロ・通称鬼の剣持。レッドマフラー隊長 ・原口 剛
佐原ルミ
佐原博士の娘・次女。三郎と同じ中学生 ・島田歌穂
佐原千恵
佐原博士の娘・長女。レッドマフラー隊員 ・竹井みどり
岩山鉄五郎
大学を浪人中。通称・ガンテツ 16話から登場 ・高品正宏
キャプテンゴメス
傭兵家業の後、世界の紛争地域で暗躍。剣持とも旧知の仲だが ・平田昭彦
チーフキッド
ゴメスの右腕。ナイフ投げが得意。若いが残忍 ・山口 暁
ハスラー教授
ブレインをそそのかしたが、逆に手下にされる ・大月ウルフ
ブラックタイガー
バラモン教の怪秘術を操る。怪力の怪僧。16話から登場 ・山本麟一
ブレイン
電子頭脳。自然を守る為に人類抹殺を実行する ・水島 弘(声)
大鉄人17
ブレインによって造られた巨大ロボ。「17」を「ワンセブン」と呼称するのは、部品に「オートダイオードワンセブン」を使用しているから。 ブレインが自らの分身として作り上げた17だったが、ブレインと同じデーターから導き出された彼の回答は「人類は自然を保護し、共存するのに必要な存在」と、ブレインと逆の結論に至った。この為に封印されていたが、ブレイン党基地に迷い込んだ三郎が、偶然に戒めを解き自由になる。 この件に恩義を感じた17は、三郎に交信用のヘルメットを与え、友人となった。 腹部の核融合炉のエネルギーで重力子を発生。これを放ち目標を圧壊する「グラビトン」が最大の武器。 体内に多数の小型マシンを内蔵。
演・新堀和男 声・小林恭二(ナレーター件)
原作 : 石森章太郎
プロデューサ : 七篠敬三
音楽 : 渡辺宙明
特撮 : 特撮研究所 矢島信男
技斗 : 岡田 勝
脚本 : 伊上 勝 上原正三 ほか
監督 : 山田 稔 若林 幹 内田一作