はじめに 2年前のこの日、大阪市では同市の今後に大きく関わる住民投票が行われていた。その名は「大阪市を廃止し特別区を設置することについての投票」である。断じて、大阪都構想などの賛否を問う住民投票ではなかった。 ところが、世間一般ではこれが「大阪都構想」への賛否を問うものであるとして報じられ、2年たった現在ではそれが最早事実であったかのようにされている。 この投票で問われている内容を規定した特別区設置協定書にも、その根拠となる「大都市地域における特別区の設置に関する法律 (以下特別区設置法)」にも、「都構想」の文字はただのひとつもないにも関わらず、である。 これは本当に恐ろしいことである。そこで…