優柔不断な私は、これまでの人生で巡り合った数々の岐路で立ち往生ばかりをしては渋滞を作り、後ろからせっつかれ焦って選んだものはどれもなんともしっくりこない、という場面を何度も繰り返してきた。だが時折、それはもう5回とかにも満たない数で、何をすべきかがスパン!とわかる時がある。まるでそれは天啓のように、雲の切れ間から陽光が差し込み、幾つにも分岐した分かれ道のたったひとつの道のみを照らし、導いてくれるのだ。先週のお昼時、そのスパン!が訪れた。ミートソースのスパゲッティだ。その日は何を食べようか決めていなかった。前日にお弁当を作っていない、しかも自分で作るほどの時間はない。こう言う時は大体何を食べるか…