宝永5年7月1日。雨が降るが、辰(午前7時)から止む。巳(午前9時)過ぎから晴れる。今朝明け方前寅の刻(午前3時)、吉見兵部が御宮へ出仕すると埋門の扉の下から西へ水が滝のように流れ落ちていた。門内の水は膝が沈むぐらいあり、志水甲斐の辺りや御宮の前などでは高い木履(木の履物)が沈んでしまうぐらいあったと吉見兵部が直接話してくれた。宝永5年7月2日。晴。雲が乾(北西)へ流れて行き、巳(午前9時)から巽(南東)の風が吹き始め、段々と強くなる。時々曇り、未(午後1時)から雨が降り出し、風がまた吹く。申半(午後4時)からますます風が激しくなり、雨が降ってジメジメする。1晩中雨・風が続き、寅刻(午前3時)…