シリーズ(17)では、満州国の開発が本国の犠牲の上に成り立っていたことをまとめた。満州国、華北支配によって日本は国内の資本、労働力、そして正貨=外貨が流出して「持たざる」国へ自ら陥っていくのである。 今回は、円元パー政策によっていかに中国へ正貨が流出していったのかをまとめる。 kyoyamayuko.hatenablog.com 松元崇さんの本の第4章を中心にまとめていきます。 当時の日米関係 ※前回と重複しますが流れをわかりやすくするために残しました。 盧構橋事件当時の政府(近衛内閣)は、対英米強調路線だった。対英米貿易依存度は輸入で50ー60%、輸出で30ー50%だったこと、特にアメリカの…