アンバーはこれまで紹介した石とは成り立ちが異なり、そもそも鉱石ではなく、3000万年以上の松柏科植物の樹液(樹脂)が長い年月を経て地中で硬化したものです。内部には昆虫や爬虫類などの小動物や植物を含む場合も多く、それらは虫入り琥珀とも呼ばれ、古代の空気を丸ごと中に閉じ込めた永遠のタイムカプセルなんて呼び方もされているようです。 石器時代には既に装飾品として用いられ、古代エジプト、ギリシャ時代より祈祷師が儀式を執り行う際に神聖なお守りとして身に付けていたとされ、日本でも古くから宝飾品として愛されてきました。古代のバルトの国々ではアンバーを金銭代わりにギリシャ、ローマ、エジプトなどヨーロッパ各国と交…