天皇制ボナパルティズム国家が日本民族をつくったのである エスニシティと呼ばれるものや民族と呼ばれるものは、いったい、どのようなものなのか。われわれがそのイメージを浮かべやすい・日本民族と呼ばれるものの成立について考えてみよう。 明治政府という現実形態をとった天皇制絶対主義国家が、そしてこれが形態変化をとげたところの天皇制ポナパルティズム国家が、日本民族と呼ばれるものをつくったのである。私はこう考えるのである。 あらかじめ歴史上、日本人という民族があったうえで、あるいは日本人・沖縄人・アイヌ人というエスニシティがありこれが統合されて、日本のブルジョア国家が成立した、ということではない、と私は考え…