太田東芝町で31.4mあった標高は、この辺りから安威川の太田橋に向け下っていく。 橋の東詰辺りの標高は18.0mなので、山の中というわけでもなく、足に負担の掛かる坂でもない。 丁度この辺りの真北が北摂津山地で、それを構成する阿武山(281m)が南に向けて標高を下げるその山裾のような地である。古から現在まで続いている坂道で、今でこそ町並みが開けているが、往時は寂しい峠道であったのではと思ってみたりもする。 「摂津名所図会」に、「大田村に有り、太田太郎頼基がここにて天文を見て運気を考え、軍の勝敗をさとりし所」と「雲見坂」を紹介している。 「坂の上の方に大きな石があって、これに紫式部が腰かけて、ここ…