S. ワインバーグの「科学の発見」を読んだ。ここに書かれている事実関係は、広重徹「物理学史 I, II」(培風館 新物理学シリーズ5, 6; 1968年)、伊藤俊太郎「十二世紀ルネサンス」(講談社学術文庫 1780; 2006年)、島尾永康「ニュートン」(岩波新書黄版88)、あるいは平凡社版加藤周一編集「世界百科事典」等々を通して知っていた内容である。実際、ある私立大学の文科系学生向けにこのテーマで20年近く講義をしていた。しかし、この本には初めて知る事実が少なからずあり、また、様々の事実に対するワインバーグの評価、感想が興味深くまた教育的であった。そこで、おもしろいと思ったことを抜き書きし、…