贖罪と言うのなら、僕は山ほどの善行をする必要がある。先ほどから、自分のいけないことの裏にある、根深い精神的な弱さを思う。ただ人間、弱い分には良いのではないかと思う。「強くなりなさい!」とよく巷じゃ言うけれど、強くなれるのであればとうの昔に強くなっているわけで。善行なんて言葉は、なんだか嘘くさくて気持ち悪い。では過去、自分の仕出かしたことを、そのままで良いのか、と言うとそれはさらに気持ち悪い。そして、それは何かしらの親切で消えるわけもない。残念ながら過去の事実は、形を変えることなく脳に刻まれるし、誰もが忘れたとしても時間の記録に永遠に姿を留める。善行なんかしたってダメなのである。閻魔様のご愛用、…