On Her Majesty's Secret Service
宿敵ブロフェルドを追う作戦遂行中のジェームズ・ボンドは、ポルトガルにて偶然テレサという女性と知り合う。彼女に興味を抱くボンドは、一方でブロフェルドの所在地を突き止めるが。
007シリーズ第6作目。降板したショーン・コネリーに代わってジョージ・レイゼンビーが2代目ボンドを演じ、監督はシリーズの編集者ピーター・ハントが抜擢された。コネリーの印象がまだ強い中でのレイゼンビー登板、しかも彼にまつわるゴシップがマスコミに報じられ、また比較的イアン・フレミングの原作に忠実なだったにも関わらず、当時のスパイアクション映画の路線とは違う硬派な内容もあって、このシリーズとしては興行的には低い収益となってしまう。レイゼンビーは降板し、コネリーのボンドが次回作『ダイヤモンドは永遠に』で再登場することになる。しかし現代では悲劇に終わる結末も含めて映画の評価は高く、またティモシー・ダルトンやピアース・ブロスナンといった歴代ボンド俳優からも、援護されている。
女王陛下の007 (ハヤカワ・ミステリ文庫 11-7 007号シリーズ)