ばったん『姉の友人』を読みました。 ※ネタバレ?あるかもしれないから注意してください いつぞやから気になっていて、気になったことを忘れること何回目、ようやく買って読んだ。端的に言って、描かれてる人間の線が好きだ。 決定的な瞬間が決定的に描かれていると思った。その決定的な瞬間には説得力があり、その場面に差し掛かるとからだに痺れが走った。その美しさたるや。ガラスをぱきりと靴で踏みつけたときの感覚に似てる。何かが壊れる感覚。ひび割れる感触。 様々な観点でこの作品を見ることができるかと思うけれど、私はなかでも「持ち物」が気になった。 るり子は、姉の友人である今日子から色々なものをもらう。口紅とか香水と…